カリフォルニア州サンフランシスコ発--これまでNovellのSuse Linux製品に対応したソフトウェアを提供してきたオープンソースソフトメーカーのOpen-Xchangeが、Red Hat向けのサーバソフトウェアをリリースした。
Open-Xchange(旧Netline Internet Service)のCEO、Frank Hobergは当地で開催中のLinuxWorld Conference & Expoにて、Red Hat向けバージョンの製品リリースは、数年前から計画していたと述べた。Hobergによると、同社は今後、売上の半分以上がRed Hat Enterprise Linux関連から発生すると見込んでいるという。
「売上や戦略上の観点から、最も重要なLinuxプラットフォームをサポートすることは大きな意味を持つ。米国では、その意義が特に大きい」(Hoberg)
2005年6月にOpen-Xchangeは本社をドイツからニューヨーク州タリータウンに移した。Suseは今でも、ドイツを中心に事業を展開している。Netlineはもともと、Suse製品のみにバンドルされる技術を提供する会社としてスタートした。
Hobergによると、Open-XchangeソフトウェアのSuse向けバージョンとRed Hat向けバージョンの大きな違いは、インストールプロセスにあるという。Open-Xchangeソフトウェアは、Javaプログラムを動かすアプリケーションサーバがないと動かない。Suse Linux Enterprise Serverにはアプリケーションサーバが標準で搭載されているが、Red Hatの製品には搭載されておらず、別途準備する必要があるという。そのため、Open-Xchangeでは、Red Hatバージョンの自社製品と、Ret Hatのオペレーティングシステム(OS)、アプリケーションサーバのバンドル製品も提供するという。
オープンソースのOpen-Xchangeソフトウェアは、電子メールやカレンダーなどのコラボレーション機能を実現するのに用いられる。Open-Xchangeソフトは主にMicrosoftのExchangeと競合する製品だが、IBMのLotus NotesやNovellのGroupwiseともライバル関係にある。Hobergによると、今後、移行を検討している企業が容易に作業できるよう、変換モジュールを提供する計画もあるという。
Open-Xchangeソフトウェアにはローエンド版とハイエンド版の2種類のバージョンがある。ローエンド版は5ユーザーライセンスが299ドルで、最大25ユーザーまでサポートする。ハイエンド版はユーザー数に制限がなく、25ユーザーで850ドル。両バージョンとも、追加ライセンスは1ユーザーあたり25ドルだが、ボリュームディスカウント制度も用意されている。サポートサービスは、初年度が無料で、2年目以降は初期費用の4分の1に相当する額が課金される。
Open-XchangeはLinuxWorldで、ビジネス開発/マーケティング担当バイスプレジデントとしてOliver Nachtrabを雇い入れたことも発表した。Nachtrabは以前、Suseで製品管理ディレクタを務めていた人物だ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ