ネットジャパンは11月18日、システムにインストールすることなく稼働中のサーバからデータをバックアップできるソフト製品「ShadowProtect IT Edition」を発表した。同ソフトを使えば、バックアップ計画が機能していないサーバなどでも、メンテナンス現場でシステムを停止せずそのままバックアップできる。12月8日に出荷を開始する。
同ソフトは、サーバにバックアップ処理用のプログラムやドライバをインストールせずに、ホットイメージング(オンラインバックアップ)やコールドイメージングができる。同社では、「バックアップをしていないサーバに緊急にパッチを適用したい」「バックアップソフトの検証が間に合わない」「不測のウイルス感染やクラッキング被害などを受けた際、その場で現状保持のコールドイメージを作成する必要がある」といった状況に対応可能としている。VMwareおよびVirtual Serverによる仮想マシン環境でも、物理サーバとしてバックアップできるほか、仮想環境上のゲストOSもオンラインバックアップできる。
システムの復元は、ShadowProtectの製品CD-ROMを使って起動するWindows Preinstall Environmentベースの環境から実行する。バックアップしたイメージファイルは仮想ドライブとしてマウントできるので、イメージファイル内のファイルやフォルダに直接アクセスして個別に復元することも可能だ。付属のユーティリティを使えば、ネットワーク設定や、ボリュームやファイルの操作もできる。
対応OSは、Windows Server 2003/x64 Edition、Windows 2000 Server/Professional、Windows XP Professional/Home Editionとなる。ホットイメージング可能なファイルシステムは、Volume Shadow Copy Service(VSS)が組み込まれているOSのFAT16/FAT16X/FAT32/FAT32X/NTFS。コールドイメージングは、これらのファイルシステムに加えLinux Ext2/Ext3/Swapで実行できる。
ShadowProtect IT Editionの税別価格は、1年目の年間使用料が50万円(最初の1ユーザー)または30万円(2ユーザー目以降)。2人目以降の更新料は、年額36万円(最初の1ユーザー)または22万5000円(2ユーザー目以降)。同社では、ShadowProtect IT Editionの売上高を年間5億円と見込む。また、ShadowProtectファミリの別製品として、企業向けの「ShadowProtect Server Edition」「ShadowProtect Desktop Edition」と、個人向けの「ShadowProtect Personal Edition」を2006年1月より順次発売する予定だ。