ロサンゼルス発--Microsoftは2006年に、ワークフローとエンタープライズコンテンツ管理システムという2つの市場に本格的に参入する予定だ。同社は、参入にあたり、デスクトップ分野における高いシェアを背景にデベロッパへ働きかけるという方法をとることになるだろう。
米国時間9月14日、Microsoftはロサンゼルスで開催中の「Professional Developers Conference」において、コンテンツ管理およびワークフローアプリケーションに関する2つの取り組みを発表した。
同社が発表した「Windows Workflow Foundation」は、ウェブページ間の遷移の取り扱いや、2つのシステム間における電子帳票のやり取りといった、さまざまなワークフロープロセスにおいて、そのステップを追跡/管理するためのソフトウェアである。
Microsoftの幹部らによると、このソフトウェアは、2006年後半に出荷される新しいオペレーティングシステムである「Windows Vista」に搭載されるだけでなく、「BizTalk Server」の次期バージョンや「Microsoft Dynamics」のアプリケーション群、「Office 12」においても広く使用されることになるという。
Microsoftの幹部らは、パッケージや価格の詳細については言及していないものの、同社が、Windows Vistaと同じ2006年後半に登場するOffice 12に、エンタープライズコンテンツ管理機能を搭載する意向であることを明らかにしている。
市場には、ワークフローやエンタープライズコンテンツ管理を専門に手掛けるベンダーが複数存在する。Microsoftの動きによって、その勢力図が塗り替えられる可能性がある。
Forrester ResearchのアナリストJohn Rymerは「これはMicrosoftの典型的なやり方だ。ワークフローやエンタープライズコンテンツ管理システムが登場してから10年後に市場に参入し、それを商品化するのだから」と述べる。「Microsoftはものごとを創り出すのではなく、大衆化させるのだ」と付け加える。
Windows Workflow Foundationとは、Windowsのプログラミングモデルとなるものでもあり、Microsoftがサードパーティのベンダーに対しみずからの製品に使用するよう奨励しているワークフロー「エンジン」でもある。Microsoftの幹部らによると、既存のワークフロー製品プロバイダは、業界に特化したバージョンやエンドユーザー向けツールを提供することで、Microsoftとすみ分けることが可能だという。
インフラソフトウェアを提供する、IBM、Oracle、BEA Systems、Sun Microsystemsのような大手企業もまた、ワークフロー関連ソフトウェアに力を注いでいる。
またエンタープライズコンテンツ管理の分野でも同様に、Microsoftは、DocumentumやFileNetなどの専門ベンダーや、Oracle、IBMなどの大手ソフトウェアプロバイダと競合することになる。
Office部門シニアバイスプレジデントSteven Sinofskyは、Office 12に搭載されるエンタープライズコンテンツ管理ソフトウェアは、既存の製品であるContent Management Serverの技術を土台に開発されるという。
Sinofskyは「(エンタープライズコンテンツ管理ソフトウェアの開発に際して)われわれは、Content Management Serverとして今日知られている製品の大幅なアップグレードを開発する方向に向かっている。ただし、SharePoint上で稼働するように製品を再設計した」と述べたものの、これ以上の詳細については言及を控えた。
コンテンツ管理は、MicrosoftがOffice 12で提供しようとしているサーバベースの機能の1つだ。同社の幹部によると、これらのサーバベースの機能には検索やコラボレーション、ビジネスプロセスワークフロー、ビジネスインテリジェンスなどが含まれ、それぞれ、Microsoftの「SQL Server 2005」データベースと連携して実現されるという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
関連情報
-
マイクロソフト、新たなワークフローおよびグラフィックツールを発表
マイクロソフトは、同社製品の多くにワークフロー管理機能を組み込んでいく計画を明らかにしたほか、グラフィックツールスイート「Expression」の詳細も公開した。 - MS開発者向けイベント--「Windows Vista」のCTP版や「Office 12」の詳細情報を提供
- MS、ワークフローツール「Windows Workflow Foundation」の詳細発表へ
- ノベルCEO:「Windows Vistaの登場は企業のデスクトップLinuxへの移行を促進」
- MS、開発者向けカンファレンス開幕へ--来年リリース予定の製品詳細が明らかに
- S・バルマー:「ハイエンドのWindowsとOfficeを数年以内に」
「経営が知るべきバズワード」 の新着情報
-
インフォア、“二重帳簿なIFRS”に対応する「複数元帳」機能を提供へ
日本インフォア・グローバル・ソリューションズは、国際会計基準(IFRS)に対応したコンポーネント「Infor Advanced General ... - NECと日本オラクルが協業を強化--中小規模向けワンストップDWHソリューションを提供
- アステラス製薬がWindows 7を早期導入する理由--バルマー氏がCIO向けに講演
- Hadoopが秘める可能性:オンプレミスでもクラウドでも使えるプラットフォームの魅力
- CTC、シンクライアントシステム拡充--Windows Server 2008 R2の仮想化技術活用
- 経営が知るべきバズワード 一覧へ »
「ソフトウェア」 のバックナンバー
-
「Thunderbird 3」のリリース候補第1版、来週にも公開へ
モジラの電子メールソフトウェア「Thunderbird」のアップデート版である「Thunderbird 3」が来週、ほぼ完成型で登場する予定だ。モジラは、「Firefox」が享受してきた利点のいくつかをThunderbird 3にも追加したいと考えている。 -
Mac用仮想化ソフトの最新版「Parallels Desktop 5 for Mac」がリリース
-
「Firefox 3.6」は当初の予定通り12月にリリース--モジラ幹部が明言
-
富士ゼロックス、プリンター管理の統合ソフトを発表--運用管理を低減
-
ジャスト、FAQソリューション「ConceptBase FAQ 2.0」を発表--業種や用途に応じたモデルを用意
- ソフトウェア 一覧へ »
-
パンデミックでも社員を守り業務継続を支援する
- 新型インフルエンザ等のパンデミック時に対応できるユーザー認証のあり方と仕組み
- ITコスト削減の傾向と対策 〜情報システム部様限定〜
- 日本モバイルインターネット端末市場分析 〜2008〜2012年のMID及びスマートフォン...
- 圧倒的なWeb会議市場シェアを誇る「nice to meet you」のご紹介
- iPhoneをビジネスで活用する時代へ〜ビジネス&モバイルのミライ〜
- 企業コスト削減の傾向と対策 〜最新アプローチのトレンド〜
- 「IronPortはここがすごい!」IronPort製品の優れた機能が満載!
- 最上級のブレードがこれだ!導入実績豊富な製品で構成され、仮想化環境に最適化し...
- 「協調型セキュリティ」による安全なビジネス環境の実現へ セキュリティ対策ソフト...
企画特集
-
企業ITシステムの企画、構築、運用のイロハ
戦略的なITシステムのために、今考えるべきポイント -
進むストレージ環境の見直し
仮想環境に最適なiSCSIストレージLeftHandのメリット -
大丈夫?あなたの会社のセキュリティ対策
中堅・中小企業のネットワーク・セキュリティを考える -
100万円で実現!中小企業の情報漏えい対策
中小企業の課題!?セキュリティ管理者不在でも大丈夫 -
最大32個のセンサーが電力を徹底管理!
『省エネ性能』追求HPx86サーバー徹底レビュー -
―エン・ジャパン厳選求人☆毎週更新―
ハンゲームの社長が語る・人材とサービスの在り方 -
マネジメントの「コラム」と「コネタ」
今日のキーパーソンは誰? -
求めているのはSIerのエンジニア!!
連載インタビュー第1話、グリーCTO藤本氏が語る -
【最終警告】パンデミック対策特集
サービス品質を保証するためのリスクマネジメントとは -
VMware OEMベンダー6社を独占インタビュー
IBM、HP、NEC、DELL、日立、富士通のVMwareの取り組み -
情報漏えいを食い止める!
証跡としての信用力を高めるメールアーカイブとは? -
J-SOX法制定により内部統制の整備が急務に
重要性高まるActive Directoryの課題と対処法を公開中 -
急増するオンライン犯罪への解決策!
オンラインサービス保護ソリューション
-
1.並列性のための包括的ソリューション
Intel Parallel Studioが、いかにVisual Studioを拡張し、並列プログラ... -
2.Advisor概要
Intel Parallel Advisorについての2分間の概要紹介で、プログラマが自分...
新着企業動向
-
山なみ景観を守れ!建築物に新たなデザイン規制を導入 「山すそ景観保全策」への意見を募集
箕面市役所 -
【大阪会場】12/6(日) プログラミングからWeb デザインまで、高速・高機能テキストエディタ...
エムソフト -
事例のご紹介 Vol.14 | 情報インフラの全体最適化
EMCジャパン -
メールセキュリティSaaS『Mail Luck!セキュアタイプゲートウェイ』
NTTPCコミュニケーションズ(ネットワーク事業部) - 企業動向一覧へ»
