Microsoftは2005年に始めた開発用ツールの無償公開を無期限で継続することを決定した。プログラミングを趣味とするユーザーや学生がMicrosoftのソフトウェアに興味をもつようにするのがその狙いだ。
同社は米国時間19日、「Visual Studio 2005 Express Edition」の無償公開を無期限とすると発表した。2005年11月の公開時には、無償版の提供は1年間の期間限定となるとしていた。
同社はまた、アマチュア開発者に対し、ソースコードの一部などの情報を提供する目的で複数の企業と提携したことも、詳細を発表した。
Visual Studio ExpressのリードプロダクトマネージャーのDan Fernandez氏によると、例えば、MicrosoftはLegoと協力して組み立てロボット「MINDSTORM」のプログラム用アプリケーションを開発したという。また、デジタルカメラ用のプログラミングをする開発者向けの情報提供もしていると言う。
Fernandez氏は「プログラム開発を趣味とする人や自前でプログラムを作製する人が再び増えてきた」と言う。「われわれは次世代の開発者の力になりたい」(Fernandez氏)
Microsoftは、アマチュア開発者が約1800万人いると試算している。Fernandez氏によるとVisual Studio 2005 Expressは2005年11月の公開以来既に500万回ダウンロードされている。
オープンソースソフトウェアとして公開されるプログラムが増える中、開発用ツールを中心とする無償ソフトの配布がより一般的になってきている。Sun MicrosystemsやMicrosoftなどのように、プロの開発者向けにソフトウェアを有償で提供している企業は、自社のソフトウェアを将来の顧客に使ってもらおうと躍起になっている。
Microsoftは同日、無償のデータベース「SQL Server 2005 Express Edition」にもいくつかの機能を追加した。
Visual Studio 2005 Express Editionは、Visual Basic、C#、J#、C++を使用したり、JavaScriptを使用してウェブサイトを開発したりするためのものなど、複数種類が提供されている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ