非営利団体のビジネスソフトウェアアライアンス(BSA)は1月30日、同団体の2007年における活動報告および2008年における活動方針に関する説明会を開催した。BSAは、世界80カ国以上に拠点を持ち、政策提言、教育啓発、権利保護支援などの活動を通じて、ビジネスソフトウェア業界の継続的な成長を目指すことを目的とする団体。2008年1月時点で、アドビシステムズ、アップル、マイクロソフト、デル、IBM、インテルをはじめとするIT関連企業40社が加盟している。
BSA日本担当顧問である弁護士の石原修氏は、BSAとIDCの調査による2006年の違法コピー率と損害額の推定について報告。それによると、同年の全世界での違法コピー率は35%で、2004年、2005年と同率の横ばい状態であったという。一方で、損害額は約395億ドルと、前年比約15%の増加となった。日本での2006年における違法コピー率は前年比3ポイント減の25%。これは、世界で3番目に低い数値という。一方で、損害額は約2140億円と増加。これは、世界ワースト5位の数値とする。
違法コピー率のグローバルでの数値が横ばい傾向の中で、日本が2006年に3ポイントの減少を記録したことについて、石原氏は、企業でのコンプライアンス意識の急速な高まりがあったことを理由として指摘する。また、2007年の日本における組織内違法コピーの情報提供総数は、前年比34%増の506件で、過去最高であった。情報提供が多い業界は、ソフトウェア関連(101件)、広告・出版関連(41件)、土木・建設関連(22件)であり、この3業界で総数の約3割を占めるという。
BSA日本担当事務局長の竹下千恵氏は、昨年の活動から得た知見として、日本の違法コピーは、割合こそ低下しているものの損害額は過去最大である点、組織内違法コピーの情報提供数が過去最多となった点、オークションサイトでの違法出品の手口が巧妙化しているといった理由から、違法コピーは依然大きな問題であるとの認識を強調。あわせて、企業や大学などのコンプライアンス意識の高まりなどから、ソフトウェア資産管理(SAM)に対する関心が強まっているとし、2008年においては、権利保護支援活動として、オークションサイトにおけるパトロールなどを通じて消費者保護の強化を図るとともに、企業や自治体などに向けたSAMの啓発、導入支援を行っていくといった活動方針を明らかにした。
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