Business Software Alliance(BSA)は1月8日、世界20カ国を対象に実施した職場パソコンの私的利用についての調査結果を発表した。調査は、ほぼ終日インターネットにアクセスした状態で仕事をしている人を対象に、調査会社のRT Strategiesが2007年11月上旬に実施したもの。有効回答数は201件。
同調査によると、職場パソコンの私的利用について「制限されている」と回答した人の割合は、日本で56%、世界平均で45%となった。また、制限があることについてどう思うか質問したところ、「生産性を向上させるため」と思う人の割合が16%(世界平均21%)であるのに対し、「セキュリティ上の理由から」と思う人の割合が59%(世界平均48%)と、コンピュータの安全性を掲げる人が圧倒的に多かった。
さらに、コンピュータ利用について危険性のある行為について質問をしたところ、「絶対にしない」行為として、「心当たりのない差出人からのメールを開いたり、リンクをクリックしたり、添付ファイルを開いたりすること」が日本で74%(世界平均52%)にのぼった。
今回の調査結果に関して、BSA日本事務局長の竹下千恵氏は、「日本が世界的にみて、ネットやコンピュータの安全利用に関して意識が高いのは大変喜ばしいこと」としているが、一方で日本でも職場パソコンの私的利用に制限がないと答えた割合が40%以上にのぼることを懸念し、日本版SOX法元年である2008年を機に、インストールされているソフトウェアのライセンス点検をはじめ会社規定を見直すべきだとしている。