Googleが「Android」向けソフトウェア開発キット(SDK)のバージョン1.0である「Android 1.0 SDK, release 1」をリリースした。プログラマーにとっては要注目のニュースだ。
このSDKを使えば、プログラマーはT-Mobileが最初のAndroid搭載機「T-Mobile G1」を発売する米国時間10月22日を待たずして、Android搭載の携帯電話で動くアプリケーションを開発できる。Android SDKのリリースノートによると、前のバージョンである「Android 0.9 SDK」との最大の違いは、バージョン1.0でビルドしたソフトウェアは、今後発売される実際のAndroid搭載の携帯電話における互換性が確保されている点だという。前バージョンでは、実際の携帯電話での互換性を完全に保証できない部分があった。
Googleは携帯電話向けのOSプロジェクトであるAndroidが起爆剤となり、携帯電話業界がより積極的にインターネット技術を取り入れるようになることを期待している。もちろん、Googleはここでも検索結果の隣に掲載される広告から利益を得るし、「Google Maps」は携帯電話利用者の物理的な位置とさらに密接に結びついた、新たな広告の可能性を切り開くことになる。
Androidにおける重要な取り組みの1つとして、Googleが外部のプログラマーを誘い、Android搭載携帯電話向けのアプリケーションを開発するように働きかけている点が挙げられる。というのも、PC市場ではより手軽にプログラマーの創意工夫が活かされる環境があり、Googleとしては、どちらかと言うと閉鎖的な携帯電話業界に同様の環境を持ち込みたいという考えがあるからだ。この取り組みでは、SDKとともに「Android Market」と呼ばれるまもなく登場予定のアプリケーションダウンロードサイトも重要な役割を果たす。もっとも、Android Marketは当初、有料アプリケーションの販売には対応しない可能性がある。
また、Googleは具体的な変更点についても挙げている。たとえばAndroid携帯電話に搭載されたセンサが利用可能になったほか、オーディオファイルに対応し、Wi-Fiネットワークも使えるようになっている。真剣にプログラミングへの参加を考えているなら、Googleが公表しているAPI変更点の一覧を参照するといいだろう。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ