Red Hatは米国時間3月29日、第4四半期決算を発表し、売上高が引き続き上昇したものの純利益が25%減少したことを明らかにした。
LinuxベンダーのRed Hatは、2月28日締めの2007年度最後の四半期に、41%増の1億1110万ドルという売上高を計上した。だが、純利益の方は前年同期の2730万ドル(1株あたり13セント)から2050万ドル(1株あたり10セント)へ減少している。
Red Hatの純利益は、2006年の4560万ドルから7710万ドルに増加した営業経費が足を引っ張った。その内訳には、2006年6月に実施したオープンソースJavaサーバソフトウェアベンダーのJBoss買収関連費用も含まれている。
Thomson First Callが集計調査したアナリスト予想の平均値では、Red Hatの売上高は微増の1億1250万ドルだった。また、各種費用を除いた場合の利益は1株あたり15セントの予想だった。この部分ではRed Hatもアナリストの予想を達成している。
最高財務責任者(CFO)のCharlie Peters氏は声明のなかで、「堅実な業務遂行、急成長、世界進出がここ1年の特徴だった。顧客の価値を高めるべく、人材、システム、そして技術に投資をしてきた」と述べた。
Red Hatによると、同社の経常利益は同四半期が5650万ドル、通期で2億1750万ドルだったという。繰延売上は、前年比52%増の3億3860万ドルだった。これは、ソフトウェアサポート契約として顧客が事前に支払いを済ませ、Red Hatが契約期間中に段階的に計上していく金額である。
Red Hat株は時間外取引において64セント(3%)安の22.50ドルで取引された。
Red Hatは、同社最新のフラグシップ製品「Red Hat Enterprise Linux 5」を3月に発売した。JBoss買収により、その膨大な顧客ベースからさらに多くの売上高を獲得する大きなチャンスが生まれている。そのほか、2007年にはオープンソースソフトウェアで協力関係にある各社の製品を売り込む「Red Hat Exchange」というプログラムの立ち上げ計画もある。
同社はさらに、Novellの「SUSE Linux Enterprise Server」や、Red HatのクローンであるOracleの「Unbreakable Linux」との競争にも直面している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ