野村総合研究所(NRI)によれば、今後評価が高まるオープンソースソフトウェア(OSS)として「Ruby on Rails」と「GlassFish」、「JBoss Seam」が挙げられるという。23日、「NRIオープンソースマップ(2007年4月版)」の公開と併せたコメントの中で述べられたもの。
NRIオープンソースマップとは「企業システムで採用された実績がある、あるいはNRIが注目しているOSSを、公開されている情報をもとに、関連ドキュメントの量、種類、リリース回数、品質などの「成熟度」と、ウェブサイトでの関連用語登場回数、検索サイトでのヒット数などの「プレゼンス」という2つの軸でレーティングの上でマッピングしたもの」(同社)。2006年8月に11のOSSを対象に公開されたものがアップデートされた。
今回公開されたマップでは、TomcatやSugarCRMなど著名なものを含む28のソフトウェアが対象になっている。分野はアプリケーションサーバ、ミドルウェアから開発フレームワークやシステム管理ツールなど多岐にわたっている。
Ruby on RailsとGlassFish、JBoss Seamのなかでは成熟度とプレゼンスともにRuby on Railsが最も高い。Ruby on RailsはRubyを使ったフルスタックタイプのウェブアプリケーション開発環境だ。
GlassFishとJBoss SeamはともにJava開発にかかわるソフトウェアで、ともに「Java EE5」というエンタープライズJava開発の新しい流をとりいれたもの。GlassFishはSun Microsystemsがオープンソースとして公開したJava EE5対応アプリケーションサーバ、JBoss SeamはJSFやEJB、BPMなどのコンポーネントの接続を行うフレームワークだ。
また、同社では「Struts」「Spring Framework」「Hibernate」「Nagios」について、成熟度のプレゼンスともにエンタープライズで高いレベルの機能を実現するOSSと評価している。