MySQLのスケーラビリティを実証すべく、「The 12 Days of Scale-Out」と呼ばれるキャンペーンが開始された。12日間にわたって、MySQLのハイ・トランザクション・システムへの導入事例を紹介する。第1日目に選ばれた事例は欧州の旅行サイト「Booking.com」。
MySQLやPostgreSQLといったオープンソースのリレーショナル・データベース(RDBMS)の出現により、RDBMSがコモディティ化、OracleやIBM、Microsoftなど商用ベンダを含め、その差別化要因が改めて問われている。Microsoftが(Windowsプラットフォームや)SQL Serverの高い信頼性をアピールすべく始めた「Get the Facts」キャンペーンなどは記憶に新しいだろう。
「The 12 Days of Scale-Out」によって、オープンソースビジネスを手がけるMySQL ABも、改めてこの差別化競争に参加することになる。確かに、MySQLやPostgreSQLは、これまで信頼性やスケーラビリティに関して、「OSSにしては高いレベル」という印象を持たれていたかもしれない。同社としては、OSSも商用ソフトウェアも関係なく高いレベルを達成可能、としたいのだろう。
また、OSSも商用ソフトウェアを語る際に重要なサポートに関しては、同社の24時間365日のサポートプラン「MySQL Enterprise Unlimited」をアピールする。MySQL Enterprise Unlimitedには、OSS版では提供されない管理ツールなども含まれている。この管理ツールにはMySQL ABによるベストプラクティスも含まれており、これまでの商用RDBMSと機能・サービス双方で競合するものだ。