マイクロソフトが「約10年ぶりの大幅なリニューアル」とうたう「the 2007 Microsoft Office System」(Office 2007)のリリースが近づきつつある。同社のスケジュールによれば、2006年第4四半期中には企業ユーザー向けのボリュームライセンス提供を開始し、2007年第1四半期には、次期クライアントOSであるWindows Vistaの発売と合わせて、個人ユーザー向けパッケージの出荷を計画しているという。
同社では、2006年5月下旬から、早期評価を目的とした「Office 2007 日本語版ベータ2」の提供を行っている。実際にこれを入手したという人もいるだろう。なお、現在ではベータ版のダウンロード提供は既に終了している(CD/DVDキットの実費での提供は継続)が、同社のウェブサイト上で実際にベータ版の操作を体験できる「Microsoft Office Beta Test Drive」(テストドライブ)と呼ばれる試用版が提供されている。
テストドライブには、シトリックスのプレゼンテーションサーバ技術が利用されている。ActiveXプラグインをインストールしたInternet Explorerをクライアントとし、リモートサーバ上で動作しているOffice 2007日本語版ベータ2の操作を体験できるものだ。その仕組み上、操作感にもたつきがあったり、ドキュメントの保存や印刷は行えないといった制限はあるが、Office 2007アプリケーションの分かりやすい特徴である新しいユーザーインターフェース(UI)や、ライブプレビューの動作する様子を確認するといった用途には足るものとなっている。
「システム」としての導入を考慮したスイート構成
7月10日には、Office 2007日本語版の製品ラインアップについて、詳細が発表された。いわゆる「スイート」と呼ばれる統合ソフトウェアの製品ラインアップとしては、企業向けのボリュームライセンス製品として提供される「Standard」「Professional Plus」「Enterprise」の3種と、個人向けのパッケージ製品として提供される「Personal」「Standard」「Professional」「Ultimate」の4種がある。具体的な製品構成については別表にまとめた。
| Standard 2007 | Professional Plus 2007 | Enterprise 2007 | |
|---|---|---|---|
| Word 2007 | ● | ● | ● |
| Excel 2007 | ● | ● | ● |
| Outlook 2007 | ● | ● | ● |
| PowerPoint 2007 | ● | ● | ● |
| Publisher 2007 | ● | ● | |
| Access 2007 | ● | ● | |
| InfoPath 2007 | ● | ● | |
| Office Communicator | ● | ● | |
| OneNote 2007 | ● | ||
| Groove 2007 | ● | ||
| InterConnect 2007 | |||
| IME 2007 | ● | ● | ● |
| エンタープライズコンテンツ管理 | ● | ● | |
| 電子フォームサービス | ● | ● | |
| 情報保護機能 | ● | ● |
| Personal 2007 | Standard 2007 | Professional 2007 | Ultimate 2007 | |
|---|---|---|---|---|
| Word 2007 | ● | ● | ● | ● |
| Excel 2007 | ● | ● | ● | ● |
| Outlook 2007 | ● | ● | ● | ● |
| PowerPoint 2007 | ● | ● | ● | |
| Publisher 2007 | ● | ● | ||
| Access 2007 | ● | ● | ||
| InfoPath 2007 | ● | |||
| Office Communicator | ||||
| OneNote 2007 | ● | |||
| Groove 2007 | ● | |||
| InterConnect 2007 | ● | |||
| IME 2007 | ● | ● | ● | ● |
| エンタープライズコンテンツ管理 | ● | |||
| 電子フォームサービス | ● | |||
| 情報保護機能 | ● |
この製品構成について、同社では「従来までのラインナップと比較すると企業情報システム環境への効率的な製品の導入を支援する構成」であると説明している。表の下部にある「エンタープライズコンテンツ管理」「電子フォームサービス」「情報保護機能」の3つの項目は、単体の製品ではなく、サーバ連携時などに有用な拡張機能としての位置づけだ。スイートに含まれる各ソフトウェアコンポーネントもさることながら、これらの拡張機能を利用するシステム環境が構築されている(構築予定である)かどうかという視点でのスイート選択が必要となる。
マイクロソフトでは、2003年以降、Officeをデスクトップアプリケーションのシリーズから、サーバシステムまでを含めた総合的なプラットフォームとして進化させる「Microsoft Office System」と呼ばれる構想を発表しているが、今回のOffice 2007におけるスイート製品の構成は、その方向性をより明確に打ちだしているものといえそうだ。
なお、各コンポーネントおよびスイート製品の価格については、現時点で未定となっている。
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