Microsoftは米国時間2月11日、「Office Live Small Business」製品の既存の3バージョンをひとつに統合し、このひとつのバージョンを無料で提供すると発表した。
Office Live Small Businessは、ウェブベースのサービスの一式であり、従業員が10名以下の企業を対象とし、「Microsoft Office」を補完することを意図したものである。Microsoftはこのサービスの最初のバージョンを2006年10月に開始し、それ以来3種類が提供されていた:無料のエントリレベルの製品(Office Live Small Business Essentials)、1カ月あたり19.95ドルのミドルレンジのサービス(Office Live Small Business Essentials)、そして1カ月あたり39.95ドルのハイエンドサービス(Office Live Small Business Premium)である。
今後は、ひとつの統合された無料サービス「Office Live Small Business」が登場し、これまでの3つのSKUに取って代わる。しかしMicrosoftはこの無料SKUに、毎月の契約料を徴収してアドオンサービスを提供する予定である。
このような有料サービスのひとつとして、ホステッド電子商取引サービスの「Store Manager」が1カ月当たり39.95ドルで提供される。これは顧客が各自のサイトのほか「eBay」から製品を販売する手助けをするものである。(Microsoftは他の電子商取引サイトを将来のリリースでサポートする計画であると同社関係者は述べている。)他の例としては:カスタムドメイン名や電子メールのサポートで、顧客にプライベートドメイン名登録を提供するほか、各々5Gバイトのストレージを備えた100の企業ブランドによる電子メールアドレスを提供するものである。Microsoftはこのサービスを初年度は無料で、それ以降は年間14.95ドルで提供する予定だ。
Microsoft関係者は、Office Live Small Businessの有料SKUを、顧客からのフィードバックを踏まえて中止する決定を下したと述べている。Microsoftが最初にこのサービスを開始した際には、顧客は選択肢があることを望んでいたと、MicrosoftのBaris Cetinok氏(Office Live Small Businessの製品管理マーケティングディレクター)は主張している。Microsoftが刷新されたOffice Live Small Businessのラインナップに取り組んでいるときに、顧客はSKUが多すぎるのは紛らわしく、もっとシンプルで簡易化されたサービスを好むと述べていた。
新たにひとつとなったOffice Live Small BusinessのSKUは、11日から顧客に提供され始めるが、同製品は「Firefox 2.0」へのサポートと、「Microsoft Office Outlook」とのシンクロ化を加えた。Microsoftはまた、顧客に対して電子メールマーケティングサービスのベータ版を提供する。これはOffice Live Small Businessの顧客が(ベータテスト期間中は)無料で最高200件の電子メールをプロモーション目的で各社の顧客に送信することを可能とさせるものである。
現時点では、MicrosoftのOffice Liveのラインナップは以下のとおりとなっている:
消費者向け:「Office Live Workspace」。Officeユーザーがオンライン上で文書を共有し、共同作業することを可能とするサービス。
小規模企業向け:「Office Live Small Business」。
エンタープライズユーザー向け:「Office Online」。大手ユーザーのためのMicrosoftのホステッドサービスのライン。成長している。これには「Office Exchange Online」「Office SharePoint Online」「Office Communications Online」が含まれる。
Microsoft関係者は、Office Liveファミリーが今後数年内にMicrosoftの最大かつ最も繁栄した製品ラインとして浮上すると予想している。しかしこれまでのところ、これらのサービスが一世を風靡する様子はみられない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ