勝ち目がないなら、お金を払おう。
これが、最近のMicrosoft Live Searchチームのモットーのようだ。米国時間10月1日、Microsoftはまた新たな検索報酬プログラムを開始した。検索者たちが差をつけられて第3位の検索エンジン「Live Search」をもっと試すようにねらったものである。
米国にいる検索者にだけ提供されるこの新たな「Live SearchPerks」プログラムは、ユーザーに小さなデスクトップカウンターをPCにインストールすることを要求し、それにより彼らがLive Searchを何回利用したかを算定する(しかしMicrosoftによると、利用者は匿名を維持できるという)。ユーザーは検索ごとに「チケット」を与えられる。チケットが25枚でユーザーは無料の音楽ダウンロードを獲得する。チケット500枚で事前に指定された航空会社のエアマイルが1000点得られる。(参加者はまた、そのチケットを選ばれた慈善事業、学校、その他の目的に寄付することを選んでもよい。)
Microsoftはこのプログラムを12月31日までに登録した最初の25万人のユーザーに制限している。このプログラムは2009年4月15日に終了する予定であり、その時点で賞品が提供される。価値があるという結果になれば、Microsoftはこのプログラムを拡張して、もっと多くの国の、多くの人たちが参加できるようにする計画であると、関係者は述べている。
筆者にとっては、このプログラムのロジスティクスよりも興味深く思えるのは、検索によりユーザーにお金を支払うという発想をMicrosoftがどのように見ているのかという点である。
Microsoftは同社の検索シェアを3通りの方法で成長させようとしていると、Live Search Product Managementのディレクターを務めるFrederick Savoye氏は述べている。それは検索機能を向上すること(関連性、インフラ、その他の改善)、特定のバーティカル(旅行、ショッピング、製品レビュー)におけるタスクを単純化すること、そして「ビジネスモデルでの革新」である。この第3のカテゴリにおいて、Microsoftはすでに数回にわたる異なる検索報酬プログラムをローンチしている。これには「Live Search Club」「Live Search Cashback 」のほか、それよりも古い「Service Credits for Web Search」との名で知られるプログラムが含まれる。Microsoftはこれを通して、登録した企業に対し、ソフトウェア価格の引き下げと引き換えに、そのような企業が従業員にLive Searchを利用するように要求または奨励するというものである。
Savoye氏は、Microsoftがローンチした多様な消費者中心の検索報酬パイロットを通して、Live Searchの件数は平均して3倍の増加をみせていると筆者に述べた。これはMicrosoftの検索クエリのシェアが10%に満たないことを考慮すると、さほど大きな数字には見えないかもしれない。Savoye氏は、Microsoftはこのプログラムを、異なる利用者層を築くための手段として見ていると述べた。「そして異なるプログラムは異なる人々に訴えるものだ」と同氏は述べている。
Microsoftは検索シェアを成長させるために必要であればどんな手段も試してみなければならないと思う。しかし、これらの報酬プログラムは、一世を風靡するまでにはなっていない。Live Search ClubはMicrosoftが市場シェアを拡大するのを助けた――少なくとも、市場ウォッチャーがそれを計上するためにデータを修正するまでには。
読者はどう思いますか?Live SearchPerksを試してみようと思いますか?
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ