Microsoftの「Live Framework」は、同社がそれを初めて今年4月に発表して以来、少し進化したようだ。
Microsoftは今ではLive Frameworkを「Live Mesh」だけでなく、すべてのMicrosoft 「Live」サービスの開発フレームワークとして位置づけている。Live Frameworkは「.Net Framework」と同種のものであるが、オンラインとオフラインのシンクロナイゼーションを必要とし、PCやウェブ、デバイス間での作業が必要な主として消費者対象のアプリケーションやサービスを中心に作成している開発者をサポートすることを目指している。
当地Microsoft Professional Developer Conference(PDC)において、MicrosoftはLive Frameworkが今では「ライブ」になったと発表した。開発者がそれにサインアップして試運転することができるようになっている。
Microsoftはまた、最初に同計画を明らかにした当時と比べ、そのフレームワークに多少の調整を加えた。フレームワーク内の異なるサブシステムの名称の一部が変わっている。またLive MeshとSilverlightが共に機能する方法が具体化された。同Frameworkには今では連絡先のサポートが含まれ、開発者はバイラルに拡散させることを意図したアプリケーションを構築することができる。
「われわれはプラットフォーム内に(連絡先を)放った。開発者がそのアプリケーションをバイラル化するのを助けるソーシャルグラフ情報を提供する」とServices Marketingジェネラルマネージャーを務めるJeff Hansen氏は述べた。
4月にはLive Frameworkの様子はこうであった:
そして今ではLive Frameworkは以下のようになった:
インフラストラクチャサービスレイヤーは、新たに改訂されたスライドでは表示されていないが、以前のままである:これは「Windows Azure(Red Dog)」とAzureビルディングブロックサービスだ。「Mesh FX」(フレームワーク)は今ではシンプルに「プログラミングモデル」と呼ばれている。Meshオペレーティング環境(MOE)は今では「Live Operating Environment」(LOE?)とされている。このオペレーティング環境は3つの柱により構成される:データ、アプリケーション、そしてコミュニケーションだ。
(もしあなたが真の構造図マニアだというなら、ここからLive Frameworkの中身がどうなっているか、これ以上に詳細な概要がみられる。)
「リッチなアプリケーションが容易にクラウドに拡張できるようにしたい。他方でまた、ウェブアプリがブラウザフレームから抜け出し、オフラインとするのを助けたい」とLive Meshのジェネラルマネージャーを務めるAbhay Parasnis氏は説明した。「われわれはまた、アプリケーションの開発者がアプリケーションにソーシャルグラフデータを注入できるようにしたい。」
開発者はSilverlightアプリケーションを「目に見えない」Internet Explorerのカバーで覆い、アプリケーションをMeshに公開することができるようになる。Meshシンクロナイゼーションモデルを通して、開発者はアプリケーションをすべてのMesh対応システムやデバイス上でローカルベースで稼動させることができる。ユーザーが再接続してオンラインとなったときに、これらのローカルのSilverlightアプリは自動的にシンクロナイズする。
それではMeshで次に登場するのは何だろうか?MicrosoftはLiveサービスを基盤であるRed Dogクラウドオペレーティングシステム上にもっと移行していく予定であると、関係者は述べている。今のところ、Live MeshはMicrosoftのクラウドで(一部)ホストとされるサービスのうち最初のものである。Microsoftはまた、引き続きその土台となっている「Live Services」プラットフォームを拡張する予定である。当面そのプラットフォームは共有アイデンティティ、ディレクトリ、コミュニケーションとプレゼンス、検索と地理空間、そして連絡先により構成される。今後数カ月で「Live Workspaces」、グループ、カレンダー、そしてその他のコア要素が同プラットフォームに追加されることが予期される。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ