長期化している特許侵害訴訟でi4iは米国時間5月11日、Microsoftが求めていた「Office」関連特許の再審理を米特許商標庁が退けたことを発表した。
Microsoftは今度こそ断念するのだろうか?Microsoftの広報担当、Kevin Kutz氏はあきらめない意志を以下のように電子メールに記した。
「今回の決定を残念に思うが、特許法に照らし合わせて重要な問題が残っておりわれわれはこれを主張する選択肢を探っている。最高裁への審理申し立てもその1つだ」。
i4iの幹部は新たに声明文を発表し、以下のように述べている。「i4iの米国特許番号5787449('449)の発明はXML(Extensible Mark Up Language)の利用に息を吹き込み、これまで非構造化データといわれてきたものの構造機能を大きく強化するものだ。データの規模は急増しており、われわれの発明は、拡大するデータの制御と管理、されには利用できる情報に変えるという点で橋渡しをする重要な技術となる」
Microsoftは対i4iで2009年12月、控訴審で敗訴している。連邦巡回控訴裁判所は当時、意図的な特許侵害に対する罰金4000万ドルを含め、3億ドル近い支払いをMicrosoftに命じている。2010年1月、Microsoftは再審理を求めたが却下された。
Microsoftとi4iの対立の中核にあるのは、Microsoftが旧バージョンの「Microsoft Word」に搭載していたカスタムXML技術だ。2009年の判決を受け、Microsoftは「Word 2003」「Word 2007」「Office 2003」「Office 2007」からこの機能を無効にするパッチを配信している。Microsoftによると、「Office 2010」のベータ版にはカスタムXMLは含まれていないという。
カスタムXMLは「Open XML」とは無関係で、ビジネスデータやプロセスをドキュメントに統合するためにカスタム設計したスキーマをサポートする技術となる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ