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SSLが破られる -- ハッカーがMD5の衝突を利用してCA証明書の偽造に成功

25C3カンファレンスで、MD5の衝突と200台のPS3のクラスターを利用して偽のCA証明書の偽造に成功したという報告が行われた。これは、現行のすべてのブラウザのSSLを破ってしまったことを意味する。

文:Ryan Naraine(Special to ZDNet.com)
翻訳校正:石橋啓一郎  2009年1月6日 14時15分

 米国欧州ハッカーグループが、200台からなるPlayStation 3クラスターの計算能力と、約700ドル相当テスト用電子証明書を使い、既知のMD5アルゴリズムの脆弱性標的にして偽の証明機関CA)を作る方法を発見した。これは、すべての最新のウェブブラウザによって完全に信用されている証明書偽造することを可能にするブレークスルーだ。

 この研究は、現地時間12月30日にドイツで開かれていた25C3カンファレンスAlex Sotirov氏とJacob Appelbaum氏が発表したものだ。この研究は、最新のウェブブラウザウェブサイト信頼する方法を事実上破り、攻撃者がほぼ検知不可能フィッシング攻撃実行する方法を提供する。

 この研究が重要なのは、弱いMD5暗号アルゴリズムを現在も電子署名証明書に使っているCAが、少なくとも6つは存在しているためだ。MicrosoftInternet ExplorerMozillaFirefoxを含む、現在よく使われているウェブブラウザは、これらのCAホワイトリストに載せており、偽の証明機関によってどんなサイトでも(SSL表示によって)安全であると表示される可能性がある。

 Sotirov氏は25C3のプレゼンテーションの前に行われたインタビューで、「われわれは基本的にSSL破ったと言える」と述べた。

 われわれの要点は、われわれは「偽(rogue)」の証明機関(CA)の証明書を持っているということだ。この証明書は多くのブラウザによって有効で信頼できるものとして受け入れられる。これは、その証明書ブラウザの「信頼リスト」と呼ばれるものの中にある「ルートCA証明書」に基づいているもののように見えるからだ。従って、われわれが発行し、われわれの偽CA証明書に基づくウェブサイト証明書も、ブラウザによって検証され、信頼される。ブラウザはそのサイトを「安全」であると表示し、ブラウザウィンドウフレーム内閉じた錠などの一般的なセキュリティを示すしるしや、「http://」ではなく「https://」から始まるアドレスが表示され、ユーザーがセキュリティ関係のメニューアイテムボタンリンクなどをクリックした際には、「この証明書大丈夫だ」というような表現で安全を保証する。

 オランダCentrum Wiskunde & InformaticaCWI)、スイスEPFLオランダEindhoven University of TechnologyTU/e)の研究者が、既知MD5衝突生成の進んだ実装200台以上のPlayStation 3からなるクラスターを使った攻撃の設計と実装を支援した。

 Sotirov氏によれば、偽のCAをDan Kaminsky氏のDNS攻撃と組み合わせることによって、深刻な問題を引き起こすことが可能だという。

 例えば、それと気付かないまま、ユーザーが悪意のあるサイトにリダイレクトされ、そのサイトがユーザーが訪問しようとしていた信頼できる銀行eコマースサイトとまったく同じ外見をしているということもあり得る。ウェブブラウザ偽造された証明書を受け取って、それを誤って信頼してしまうかもしれず、その場合ユーザーのパスワードやその他の秘密のデータは、違う者の手に落ちてしまう。この弱点安全ウェブサイト電子メールサーバーの以外にも、その他の一般的に使われているソフトウェアにも影響を及ぼす。

 Sotirov氏は、同氏のチームはこの問題について、主要なブラウザベンダーにブリーフィングを行う前にNDAを結ぶことができたと述べているが、さまざまな問題があり(一部は現実的な問題であり、一部は政治的な問題である)、CAMD5を使うのをやめて、より安全SHA-1アルゴリズム移行しない限り、本質的な問題解決はできないと述べた。

 悪用を避けるため、同チームは偽のCAの日付を古いものにしており(2004年8月に設定されている)、署名鍵は公開していない。「われわれはMD5衝突生成に使った特別なコードについても、後になるまで公開しない予定だ」とSotirov氏は付け加えた。

 「われわれは、この攻撃が簡単に再現可能だとは考えていない。もし普通に実装を行えば、成功するまでに6ヶ月は必要になるだろう」と同氏は述べている。

 EPFL暗号アルゴリズム研究室の責任者であるArjen Lenstra氏は、この研究の主な目的は、必要なセキュリティを提供する適切なプロトコルによる、よりよいインターネットセキュリティを促すことだと述べている。

 Lenstra氏によれば、要点は「ブラウザCAは早急にMD5を使うのをやめ、SHA-2や今後出てくるSHA-3標準などの、より堅牢代替アルゴリズム移行することが重要だ」ということだ。

 より詳細については、以下のページを参照して欲しい。

 衝突している証明書は、以下から入手できる。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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