スイス・ジュネーブ発--サイバー犯罪者らがMacユーザーを対象とした攻撃にますます多くの時間と資源を注ぎ込んでいる。その証拠として、新しく見つかったマルウェアアフィリエイトプログラムは、Macをマルウェアに感染させた報酬として1件あたり43セントの報酬を支払っていた。
当地で開催中の「VB Conference 2009」で、Sophos Labsの研究者Dmitry Samosseikko氏はスパムおよびマルウエアをアフィリエイトベースでばらまくロシアのネットワーク組織「Partnerka」を紹介し、注目を集めた。Partnerkaは近頃、Macプラットフォームを攻撃の対象に据え、ソーシャルエンジニアリングの手法を使いながら偽のコーデックやスケアウェアプログラムをばらまく。
Samosseiko氏は講演で、偽のMac用ソフトウェアの販売とプロモーションを専門とする部門を「codec-partnerka」と呼び、その様子を紹介した。
同氏はなかでもMac-codec.comというサイト(今はオフラインになっている)を取り上げ、マルウェアのインストール1件につき43セントの報酬が支払われていることを明らかにした。これは、オンライン犯罪者にとってMacが実入りの良いプラットフォームになっていることを示す金額だ。このサイトはMac OS用のビデオプレーヤーの形式で、さまざまなプロモーション素材を提供しており、犯罪者がいかに投資しているかがわかる。
過去にはポルノビデオを使ってMacユーザーをだまし、DNSの設定を変更するトロイの木馬をダウンロード、インストールさせる犯罪が確認されている。
DNSの設定を変更するトロイの木馬はMacのDNSサーバ(ドメイン名とIPアドレスの対応を解決するのに使われるサーバのこと)の設定を変更し、変更が有効になると、ウェブリクエストをハイジャックして、ユーザーを(EbayやPayPal、銀行などの)フィッシングサイトや、ポルノサイトの広告を表示したサイトに誘導する。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ