父親によく聞かされた「鉄は国家なり」。変革というイメージが正直まったくなかった鉄鋼業界ですが、こんな堅いイメージの鉄鋼業界にも大きな構造変化が起こっています。日本の大手鉄鋼メーカーが組んでブラジルの鉄鋼鉱山会社から40%の権益を獲得し、さらに鉱山近くに製鉄所を建設し現地で生産するというのです。従来の地域ごとの生産や、原料の需給のモデルそのものが根本から変わっているのです。
変化に対応するために
企業は、激しい外部環境変化に対応するために、既存の慣習や成功体験に固まった業務の流れを、絶えず見直さなければなりません。今回のような世界的な金融恐慌によって劇的な変革を余儀なくさせられる事もあるでしょう。そんなときにのんびりしている時間はないのです。
無駄なプロセスは、スピードの速いグローバルビジネスにおいては致命的。まずは、企業を支える業務の柔軟性を適応するために、現状の業務プロセスがどのような手順やルールで行われ、どのような組織間で行われているか、それぞれどんな無駄があり、無駄を排除することによって、どんな経営的なインパクトがあるのかを徹底的に見直すことが必要です。
見直しの引き金を引く要因はいくつかあります。もちろん経営の見直しでコスト削減を目的とするケースもあるでしょうし、グローバルレベルでの業界再編やM&Aなども見直しと変革をかなり強く求められるでしょう。今回のような世界的な恐慌も多くの企業でグローバルレベルでの業務見直しを促しています。