仕事に最適なツールは情報伝達の「速さ」と「公開範囲」で考える

後藤康成

2010-02-23 16:48

(編集部より:この連載では、主に新社会人に向け「仕事」としてメールやウェブサービスを使っていく際の心構え、ツールの紹介などを7回にわたって掲載する。筆者の後藤康成氏は、3月1日スタート予定である「feedpath Rooms」などのウェブサービスを提供するフィードパスのCTOである。連載第1回はこちら

 ウェブ(httpプロトコル)の普及により、現在の企業ではウェブブラウザから利用するICTツールが多く利用されている。企業内のサーバにインストールして「イントラネット」環境で運用しているツールもあれば、今では社外に存在するネット上のサービスを利用する「SaaS(Software as a Service)」も浸透し、いつでもどこでも仕事で利用する情報にアクセスできるようになってきている。

 かつては「電話」や「FAX」が仕事上のコミュニケーションツールとして主役を果たしてきたが、その後は「電子メール」がそれらと並ぶツールとなり、加えてさまざまなウェブ系ツールの登場により、多様性を見せている。

 選択肢が広がっている現状は歓迎すべきことかもしれないが、実際に仕事の現場でそれらのツールを使いこなすにあたっては、「使い分け」に戸惑うことも多いだろう。今回はネット上のさまざまなコミュニケーションツールを効果的に使い分けるためのヒントを紹介する。

 ここで、下図をみてほしい。この図は横軸に「コミュニケーションのリアルタイム性」、縦軸に「オープン性(情報公開の範囲)」をとり、現在のICTコミュニケーションツールをプロットしたものだ。

仕事に使われるICTツール コミュニケーションツールを「情報伝達のリアルタイム性」「情報伝達の範囲」の2軸でプロットしてみた。

 この10年で企業を取り巻く環境は大きく変わった。「企業内LAN」と呼ばれる社内ネットワークさえも一般的でなかった時代、リアルタイム性を重視した情報伝達に使われたのは電話とFAX、そして今では冗談のような話だが速達郵便が主流であった。企業内LANやインターネット(イントラネット)普及期において「電子メール」が使われ始め、現在ではメールよりもリアルタイム性の高い情報伝達ツールが普及しだしている。この春に新入社員となる人々は、いわゆる「デジタルネイティブ世代」である。リアルタイムの情報伝達が当たり前の世代が仕事の現場に飛びこむことで、そこで使われるツールも変わり、使い分けが進むことになる。実際にどのようなツールが、現在、そしてこれからの仕事の現場で使われるようになるかをそれぞれ見てみよう。

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