iPadにはビジネス需要がある--SAPのCIO、コンシューマライゼーションに挑む

末岡洋子

2010-11-11 12:27

 独SAPの最高情報責任者(CIO)、Oliver Bussmann氏は最新技術好きで知られている。iPadを手放さず、Twitterで毎日つぶやいている(@sapcio)。

 米IBMと独金融大手Allianzの情報システム部門に所属した経験を持つBussmann氏は、2009年にCIOとしてSAPに入社した。この1年の間にCIOとして行ったこと、エンタープライズITとコンシューマライゼーションについて話を聞いた。なお、このインタビューはグループインタビュー形式を取っている。

CIO着任後の3つの意志決定

--2009年にSAPのCIOに就任しましたが、現在の役割は?

 SAP社内のあらゆるシステムを統括しています。通常の企業と同じで、ERPや業務アプリケーションをサポートしていますが、開発向けのインフラも管轄内です。面白い役割としては、我々の経験を社内外に広める“SAP大使”という任務も持っています。

--入社してからこれまで、どのような施策を打ってきたのですか?

Oliver Bussmann Oliver Bussmann氏

 入社後すぐに新しいIT戦略計画を打ち出すにあたり、機能していることと、していないことを評価し、会社の方向性に照らし合わせて戦略を立てました。

 ここで、いくつかの意思決定をしています。

 1つ目は、IT部門と開発部門との連携を密にすることです。IT部門では、SAPの最新技術を積極的に活用するようにしました。現在、ほとんどの新製品の最初の顧客はSAP自身なのです。これには開発面でもメリットがあります。SAPのIT部門は1500人体制で、グローバルで7万以上のユーザーをサポートしており、事業規模は金額にして110億ユーロ(約1兆2500億円)です。拡張性はもちろん、さまざまな面で自社製品をテストして結果を得ています。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. クラウド基盤

    「情シス不足」が生み出す2大リスク--多忙な情シス部門が手放すべき業務とは?

  2. セキュリティ

    Google Chrome Enterprise が実現するゼロトラスト セキュリティの最新実情

  3. セキュリティ

    あなたの会社は大丈夫?--サイバー攻撃対策として必要な情報セキュリティの早分かりガイドブック

  4. ビジネスアプリケーション

    ITSM徹底解説!ビジネスに関わる全ての方へ--「ITSMクイックスタートガイド」

  5. セキュリティ

    いまさら聞けないPPAPの問題点、「脱PPAP」を実現する3つの手法と注目の"第4のアプローチ"とは

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]