レッドハット、仮想化基盤「RHEV」新版--ストレージ関連機能を強化

田中好伸 (編集部)

2013-01-10 16:09

 レッドハットは1月10日、企業向け仮想化基盤の新版「Red Hat Enterprise Virtualizaiton(RHEV)3.1」の提供を開始した。60日間のトライアル版はウェブサイトからダウンロードできる。

 RHEV 3.1ではゲスト仮想マシンの拡張性が強化されている。仮想マシンあたり最大160の論理CPUと最大2Tバイトのメモリがサポートされる。管理インターフェースは日本語化されている。

 ストレージ機能も強化されている。ストレージのライブマイグレーションのテクノロジプレビューが提供されることで、仮想マシンを終了させることなく、ストレージドメイン間で仮想マシンのディスクファイルを移行できるようになり、柔軟性が向上していると説明している。

 新版では、Red Hat Storageとの統合も進められている。Red Hat Storageは非構造化データをファイルとオブジェクトとして管理できるスケールアウト型のストレージになる。Red Hatが2011年10月に買収したGlusterをベースにしたストレージソフトウェア「Red Hat Storage Server」は2012年7月から国内で提供されている。

 前版のRHEV 3.0は、ファイバチャネル(FC)やiSCSI、NFS、ローカルストレージ上で仮想イメージやストレージにアクセスできるようになっている。RHEV 3.1では、Red Hat Storageで管理される共有ストレージにもアクセスできるようになっている。

 RHEV 3.0のサブスクリプションを持っているユーザー企業にも提供される。サーバを中心にした「Red Hat Enterprise Virtualization for Servers」のサポートは、電話とウェブで提供され、スタンダードとプレミアムの2種類となっている。スタンダードは月曜~金曜の9~17時、プレミアムは週7日24時間。料金は年間の税別価格でスタンダードが6万4900円、プレミアムが9万7400円となっている。

 RHEVを活用するためのコンサルティングサービスも提供される。ユーザー企業の仮想化製品の利用状況を棚卸して、RHEVでのコスト削減を提案する現状分析、現行の仮想化環境からRHEVに移行する際の難易度や優先度などを分析するアセスメントなどが提供される。

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