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ZDNet Japan ソリューションフォーラム 2006 特集

株式会社ドリコム

社内ブログとエンタープライズサーチで次世代の企業内情報共有と活用を実現――ドリコム

荒木孝一(エースラッシュ)
2006/12/01 10:00

ブログ×エンタープライズサーチ×RSSで加速する情報共有

 それでは、どのようにしたらユーザーがメリットを感じ、かつ利便性の高い情報共有システムが構築できるのだろうか。山本氏は「その答えは社内ブログにある」という。同社内の例によると、営業の社員が食品業界の企業にアプローチを考えた場合、まずは社内検索で「食品業界 アプローチ」をキーワードに検索を行う。すると、実際にコンタクトしている営業担当のブログから、業界に対する社内のアプローチ動向を把握できる。また、別の記事、コメントおよびトラックバックなどから、他の案件状況や各種ノウハウなども確認することが可能だ。さらに「食品業界向け 提案書」で検索すれば、実際の案件に利用している提案書が発見できるだけでなく、その提案の顧客反応などまで分かるのである。

株式会社ドリコムビジネスソリューション事業本部オフィス営業部 部長山本 直人氏

 社内ブログでは客観的数値データに加えて、人を通じた主観的な情報も得ることができる。情報が溢れる社内からわずかな時間で欲しい情報を発見、業務を効率的にこなして初期の目的に素早く辿り着ける社内ブログは、限られた時間を有効に活用するビジネスパーソンにとって非常に有効な情報共有手段といえる」(山本氏)。

 さらに山本氏は「2007年から、企業内の情報共有はさらに便利かつ簡単になり、情報自体も発見しやすくなる」と話す。まず、ブログとRSSを連携させた場合、RSSリーダーによって必要な情報を選択して収集することが可能になる。つまり、自分に必要な情報元を選択するだけで、自動的かつリアルタイムに更新情報を集められるというわけだ。

 また、ブログとエンタープライズサーチの連携も、欲しい情報を簡単に見つけるための情報共有に欠かせない要素だという。エンタープライズサーチは、膨大なデータから精度の高い検索エンジンで必要な情報を見つけ出すことができる。その膨大なデータが存在する状況を、社内ブログを通じて作っていくという。これにより、過去の情報を参照する際にキーワード検索だけで簡単に発見ができるほか、検索対象がブログのため数値化された定型データだけでなく、企業にとって重要な現場の非定型情報も確認することが可能になる。加えて、エンタープライズサーチが持つアクセス制限などの機能を活かすことで、より効率の良い情報共有を行えるという。

 山本氏はこれらを連携した情報共有について「企業内におけるブログとエンタープライズサーチ、RSSの連携は、"必要な情報"を"必要な場面"で"簡単"に手に入れる手段だ」と説明した。

ブログを書くだけで情報が集まる、社内情報共有の将来像

 最後に山本氏は、社内情報共有の将来像について「まず、検索エンジンは情報の関連性を強化してくると予想される。これにより、ブログに書かれた単語をデータマイニングで分析、データベースに蓄積された過去の情報をマッチングし、記事に対して社内の情報をリコメンデーションする、といったことが可能になる」と語った。

 これは関連度の高い情報を、ブログの記事へ自動で紐付けることができることを意味する。つまり"ブログを書く"というアクションだけで、過去から現在まで全社内にある関連度の高い情報が"勝手に"集まるのである。ブログで情報を発信すればするほど、自分に必要な情報が集まってくるというこの仕組みは、ユーザーのモチベーションアップにもつながってくる。もちろん、情報を必要とするユーザーに対して自動的かつリアルタイムに配信するRSSも、情報共有のサイクルを回す重要な要素である。

 「ドリコムの考える情報共有は非常に簡単なため、ユーザーへの負担が少ない。だからこそより多くの情報の発信・共有を促すことが可能となり、同時に企業が大きなメリットを享受できる」(山本氏)。

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