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ZDNet Japan ソリューションフォーラム 2006 特集

日本BEAシステムズ株式会社

エンタープライズサーチを包括したポータル基盤を提供――日本BEAシステムズ

荒木孝一(エースラッシュ)
2006/12/01 10:00

多くの企業では、各部門単位で情報システム基盤が異なるといった、ビジネスとITの"隙間"が存在してしまっている。日本BEAシステムズではこの隙間を埋め、ソフトウェア基盤上でいかにエンタープライズコンテンツを流通させるか、というテーマを追求にしてきた。今回は同社営業技術本部 ALUI/ALBPM担当マネージャの松本 理哉氏が、エンタープライズサーチに関する基礎的な考え方を通して、サービス・インフラストラクチャ「AquaLogic」の有効性について語った。

ビジネスインタラクションを意識した製品群

 日本BEAシステムズの米国本社であるBEA Systemsは、常に最適な企業IT基盤の構築支援を目指すエンタープライズインフラストラクチャソフトウェアのリーディングカンパニーだ。1995年の創業以来、各業界のトップ企業をはじめ全世界で1万6000社以上の顧客、1300社のパートナーから支持されている。

日本BEAシステムズ株式会社営業技術本部 ALUI/ALBPM担当マネージャ松本 理哉氏 日本BEAシステムズ株式会社
営業技術本部 ALUI/ALBPM担当マネージャ
松本 理哉氏

 BEA Systemsでは、従来のアプリケーション・インフラストラクチャ「WebLogic」に加えて、2005年より新たな製品群としてサービス・インフラストラクチャ「AquaLogic」の提供を開始している。開発志向のWebLogicは、企業システムの中で高トランザクションを要求されるようなアプリケーションに最適化されている。これに対して、AquaLogicはビジネス指向と位置づけであり、事前に用意されている各コンポーネントをベースとしてシステム作りを行うという。松本氏は両製品群の違いについて「WebLogicは強度や高さなどを考慮してビルを建てる、AquaLogicはビルや道路を配置して街を造るというイメージ」だと説明する。

 AquaLogicは、エンタープライズサーチとも大きな関わりを持っている。中でも重要なのが、同社内で"ビジネスインタラクション"というジャンルに位置付けられる「AquaLogic User Interaction」と「AquaLogic Business Service Interaction」の2製品ファミリ(ブランド)だ。前者は、エンタープライズサーチを核にしたポータルやコラボレーティブコミュニティを作るための基盤ソフトウェア。後者は、エンタープライズサーチの基盤を持つワークフローなどの製品を対象としている。

 ちなみにビジネスインタラクションとは、"データを見る""アプリケーションを使う"など、業務に必要となるさまざまな「対象(エンタープライズコンテンツ)」とのコミュニケーションを表したもの。つまり両製品はどちらも、ビジネスインタラクションをどのように展開・サポートしていくか、という考え方から成り立っているのである。

エンタープライズサーチのベースは"隙間"を埋めること

 松本氏は「多くの人が感じているビジネスとITの隙間、これを埋めることが必要だ」と語る。この"隙間"とは、例えば営業や開発、カスタマーケアなどの各部門単位で情報システム基盤が異なっているような状態を指す。1つの企業内のそれぞれの部門においてシステムが完結しており、営業部の情報を開発部の人間が参照するには特別な申請に加えてアプリケーションのインストールが必要であったり、場合によっては閲覧自体ができない、といったケースも多いという。

 そこで同社では"凍りついた企業資産(エンタープライズコンテンツ)"を溶かし、人/プロセス/アプリケーション/システムなどの隔たりを埋め、ソフトウェア基盤上でいかに流通させるかをテーマとしている。それぞれの部門間でエンタープライズコンテンツが流通することにより、ビジネスに関わるすべての人々やコンテンツを、本当に必要な範囲で共有できるようになるのである。

 つまり、エンタープライズコンテンツの流通こそが、エンタープライズサーチに向かっていくベースとなるわけだ。このような考え方は、統合SOAプラットフォームにより企業全体を変化させ、最適化することで顧客のコスト構造を改善し、新しい収入源を生み出すという同社のビジョン「Business Liquidity」を反映したものといえる。

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