GFIビジネスが部門向け電子割符システムを150万円で出荷、出資者の日立は中小企業への販路拡大狙う

日川佳三(編集部) 2005年08月26日 13時45分

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 GFIビジネスは9月1日、個々の部門や中小企業など小規模オフィスに向けて、電子文書を分割保存することでセキュリティを高めるシステム「電子割符セキュアプリセット」を販売する。出荷は10月1日。価格はシステム一式で150万円(税別)から。売上目標は2007年度までの3年間で1500セット60億円。

 電子割符セキュアプリセットの仕組みである電子割符は、原本となるデータを分割保管することで、必要な欠片を揃えない限り、分割した個々の欠片から原本に戻せなくする手法である。電子割符セキュアプリセットは、個人向けの電子割符で一般的な2分割ではなく、企業の需要に合わせ、データを3分割する方法を採用した。3つの欠片のうち、いずれか2つが揃えば原本の復元が可能である。

 3つの欠片データの保管先として、(1)専用のサーバ機、(2)専用のUSBメモリ、(3)従業員の個人用パソコン、以上の3カ所を用いる。データの分割と復元に用いるアプリケーションはUSBメモリに格納してある。使い方はこうだ。まず、USBメモリをWindowsパソコンに接続してパスワードによる認証を受けた後、USBメモリに搭載してあるアプリケーションを立ち上げる。次に、専用のサーバ機に自動的に接続し、IDとパスワードによるユーザー認証を受ける。この手続きの終了後に、データの分割と復元をGUI画面から実行する。

 使用用途に応じて以下の3つのモデルを用意した。(1)「Q-預り」は、サーバ1台、USBメモリ10個で構成。USBメモリだけを社外に持ち出すことで、外出先から社内に設置したサーバにアクセスして情報を復元する用途に適する。USBメモリを紛失した場合にも、個人用パソコン上にある欠片とサーバ上の欠片の2つからデータの復元が可能だ。価格は一式150万円(税別)から。(2)「Q-公開」と(3)「Q-保管」は、サーバ2台、USBメモリ10個で構成。個人用パソコンをデータの保管に用いず、2台のサーバとUSBメモリの3カ所に欠片を保管する。いずれも価格は250万円(税別)から。

 なお、GFIビジネスは、電子割符セキュアプリセット関連事業のために7月1日に設立されたばかりの企業である。資本金は5000万円で、出資比率は、電子割符ソフトを開発するグローバルフレンドシップ(GFI)が55%、電子割符システムに注力する日立製作所が35%、USBメモリや小型パソコンなどを出荷するアイ・オー・データ機器が10%である。電子割符セキュアプリセットのアプリケーションはグローバルフレンドシップが、USBメモリと専用サーバ機(キューブ型PCを利用)はアイ・オー・データ機器が、それぞれ提供する。

 日立製作所がGFIビジネスに出資した狙いは、「従来の大企業向けビジネスだけではなく、これまで得意とは言えなかった中小規模オフィス向けビジネスの活路を開く」(情報・通信グループ最高戦略責任者の山口光雄氏)ことである。日立製作所は元々、グローバルフレンドシップが開発した電子割符アプリケーションを用いて大企業向けのシステム構築サービスや大企業向けサーバ・アプライアンスなどを提供してきた。こうしたセキュリティ関連ビジネスのパイを、より中小規模のビジネスにまで広める目論見だ。

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