インテル、ソフトウェア事業の重要性を強調

藤本京子(編集部) 2005年10月28日 17時35分

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 Intelという社名を耳にすると、半導体を開発している会社というイメージを思い浮かべる読者が多いのではないだろうか。しかし同社は1万名以上のソフトウェア開発者を抱えており、「CPUの能力だけでなく、ソフトウェアの能力も高めるよう注力している。ソフトウェアはIntelの成功に不可欠だ」と、Intelのシニアフェローでソフトウェア&ソリューション事業部長のRichard Wirt氏は言う。Wirt氏の来日にあたり、同社はソフトウェア戦略説明会を開催した。

 Intelのソフトウェア&ソリューション事業本部の主な役割は、Intel製チップが様々なOSに対応できるよう環境を整えることにはじまり、コンパイラやスレッディングツール、クラスタツールなどの提供、ソフトウェアベンダーへの開発支援、トレーニングなど幅広い。中でも「マルチコアや仮想化技術は、ソフトウェアのサポートなしでは意味をなさない」とWirt氏は述べている。

ソフトウェアの重要性を語るIntelのRichard Wirt氏

 プラットフォーム別のソフトウェア戦略についてWirt氏は、エンタープライズ分野においてSOA(サービス指向アーキテクチャ)に注力しているとした。その理由として同氏は、ユーティリティコンピューティング化が進み、コンピュータ資源を有効活用することが重要となりつつあることや、各アプリケーションが大型化し、導入や管理、カスタマイズが困難となっていることなどを挙げた。「SOAを取り入れることで、アプリケーションを柔軟かつ迅速に再編成できる。アプリケーションは効率化され、パフォーマンスも向上する」(Wirt氏)

 またモバイル分野においては、高機能化するモバイルデバイスに合わせた開発を進めている。Wirt氏は、「ノートPCと携帯電話を連動させ、常にネットワークに接続されていると実感できるような環境を実現させる。そのためにモバイルソフトウェア開発キットを用意し、コンパイラやライブラリなど、高機能の携帯電話すべてのOS環境に対応させる」としている。

 さらにデジタルホーム分野では、家電機器向けにミドルウェアを開発している。Wirt氏は、同分野におけるコンテンツの重要性を強調、「Apple ComputerのiPodの成功は、コンテンツプロバイダの協力があってのことだ」と述べた。「iPodで成功した事例をPCの世界にも持ち込みたい。コンテンツはプラットフォームの一部だ」(Wirt氏)

 そのほかIntelでは、デジタルヘルス分野においてもソフトウェアに注力している。この分野は、高齢化をはじめ、慢性病管理の出費の増加、中国で進む医療施設の新設、疾病予防の進化などで、市場が拡大する一方となっている。その中で「ソフトウェアはコストを軽減するため、需要も伸びている」とWirt氏は述べ、Intelが主要ソフトウェアベンダーの協力を得て、IAプラットフォームで最適なソリューションを提案していることや、信頼度の高いヘルスグレードLinuxの開発を推進していることなどを説明した。

 Wirt氏は「ソフトウェアの重要性は増すばかりだ」と述べ、ソフトウェアがインテルのプラットフォーム上で強力なソリューションを実現するための鍵を握るとした。

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