「ライバル関係の壁を超え具体的な製品連携を急ぐ」--MIJSの技術部会

富永康信(ロビンソン) 2007年02月05日 23時01分

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 2月1日、メイド・イン・ジャパン・ソフトウェア・コンソーシアム(MIJS)が開催した「MIJSカンファレンス Japan 2007」では、MIJSにおける具体的な活動報告がなされている。この報告は、MIJS参加企業のひとつであるシステムインテグレータの代表取締役で、MIJSの副理事長と技術部会長を務める梅田弘之氏が「MIJSが提唱する製品連携ソリューション」と題した講演で行った。

“痒い所に手が届く”日本のアプリケーション

 冒頭、梅田氏は、MIJSの目的について、「日本のトップクラスのソフトウェア製品を持つパッケージベンダーが集結し、“海外展開”と“製品連携”を目標に活動している」ことを紹介した。日本のソフトウェアは国際競争力が無いというのが、海外では一般的な評価となっている。事実、国内企業におけるパッケージソフトウェアの利用状況も、海外の有力ベンダーに押されっぱなしといえる。

 ただ、要素技術では勝てなくとも、アプリケーションソフトウェアの分野、特に使い勝手やきめ細かなつくりなど、“痒い所に手が届く”部分では決して負けてはいない、という考えが日本のベンダーの基本にある。そんな自負を持つ国内ベンダーは、これまでも単独で海外進出を試みてきた。だが、その度ごとに失敗し、撤退を繰り返してきたこともまた事実だ。

 「そのような企業が力を集結して、海外勢と勝負しようとしたのがMIJSだ。ただし、多くが一気呵成に海外へ進出しただけでは、インパクトはあっても成功には結びつかない。そのため、MIJSコンソーシアム参加の条件は、日本でトップクラスの製品を持つベンダーであることを厳しく線引きし、各製品が連携して、より良いソリューションを提供することが重要と考えた」と梅田氏は語る。

コンソーシアム参加以前にP2P連携は進んでいた

 2006年の8月7日に立ち上げ後、あまり表立っての活動は控えてきたMIJSだが、内部では活発にディスカッションを繰り返してきた。中でも、製品連携を担当する技術部会が発足し、各社の技術窓口が手弁当で互いのノウハウを提供しつつ、具体的な連携のための下地作りを検討していったという。

 従来型のアプリケーション連携では、AベンダーとBベンダーの製品同士を個別に連携する、ピア・トゥ・ピア(P2P)型が主体となっていた。そのため、MIJSの参加企業間ではP2P連携は既に進んでおり、連携の仕組みを持っているパッケージも多かった。コンソーシアムになってからは、それが一層活性化し、当初梅田氏たちも予想していなかった効果が出始めている。

 だが、MIJSではさらに効率よく、体系的な連携をとるべきとの認識により、今後は「トランザクション連携」「マスタの共通規格化」「横断的機能の共通インフラ化」といった3つのテーマを柱に活動をシフトさせる考えだ。

 「これまでも鳴り物入りで多くのコンソーシアムが立ち上げられてきたが、成果もなく終息したものも少なくない。その原因は、仲良しクラブで満足し、具体的なアウトプットが何も無く、連携が絵に描いた餅になって終わってしまったことにある。その点、われわれは仲良しクラブではない、とキッパリ明言しているように、具体的なアウトプットを必須条件に据えている」(梅田氏)

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