VMwareのセキュリティ戦略:ハイバーバイザーでハッカーを排除する

文:Larry Dignan(ZDNet.com) 翻訳校正:石橋啓一郎

2008-02-28 19:25

 VMwareが鳴らされた警鐘に応えるのに長くはかからなかった。同社は米国時間2月27日、VMsafeと呼ばれる技術を発表した。これは、仮想化ソフトウェアの要であるハイバーバイザーとセキュリティソフトウェアの統合を狙ったものだ。

 VMsafeによって、VMwareはセキュリティアプリケーションベンダーがマルウェアを退ける製品を開発することを可能にするAPIを提供する。仮想化環境のセキュリティは大きな問題になろうとしており、すでにいくつかの脆弱性が明らかになっている。

 VMwareはVMsafeによって、この脅威に先んじようとしている。同社は声明で、「VMsafeの技術はVMwareのハイパーバイザーに統合され、ウィルスやトロイの木馬、キーロガーなどの脅威や攻撃が仮想マシンに到達するのを防ぐ透過性を提供する」と述べている。

 また、すでにセキュリティベンダー20社が製品開発のためにVMsafeで契約している。これらのベンダーが仮想化技術のためのセキュリティ製品を開発しないとすれば、ばかげたことだ。仮想化技術はすばらしい成長曲線を描いている。

 これらの今後登場する技術は、VMsafeと結びついて仮想マシンのメモリやCPU、ディスク、I/Oシステムなどをのぞき込み、監視する。当座は、まもなくこれらのセキュリティ騎兵隊が駆けつけてくれることを念頭に置きつつ、次善の策で問題を回避していくことが望ましいかも知れない。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

自社にとって最大のセキュリティ脅威は何ですか

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]