サイバーセキュリティを専門とする技術スタッフの需要が英国で急速に増加しており、2017年から2018年の間に、このスキルセットを持つ労働者の求人広告は15%増加したという。
提供:Indeed
求人検索サイト「Indeed」がまとめたデータによると、雇用主の間で最も需要が多い職種は「ITセキュリティスペシャリスト」で、2位の「セキュリティエンジニア」の3倍近くの需要があるという。
ITセキュリティスペシャリストは最も需要の多いサイバー関連職種だが、4万5722ポンド(約640万円)という給与は、上位5つの職種の中で最高額ではない。その中で最も給与が高いのは平均給与が5万8328ポンド(約810万円)のIT監査人である。
Indeedによれば、もっと広い視野から見ると、英国で需要が最も急成長している職種は「ITエンジニア」だという。ITエンジニアは、機器やソフトウェアのインストールと保守のほか、トラブルシューティングも担当する。「モバイル開発者」も英国で最も急成長している職種のトップ10にランクインした。Indeedによると、モバイル開発者には、フロントエンドや「Android」「iOS」「.NET」の開発者が含まれるという。
この調査では、英国でサイバーセキュリティ分野の人材を最も雇用しているのはKPMGやPwCなどの大手コンサルティング会社であることも分かった。Indeedによると、セキュリティの専門知識を求めている企業のトップ20には、大手コンサルティング会社のほかに電気通信会社やフィンテック企業、大手小売企業が含まれるという。
Indeedの英国担当マネージングディレクターのBill Richards氏は、「多くの大企業が『IT』インフラストラクチャーではなく『重要な』インフラストラクチャーを話題にするようになったことは、印象的だ。現代の企業はあらゆる面でITに依存している。そして、サイバー攻撃の脅威の増大とプライバシー法の厳格化を受けて、企業の最も貴重な情報を守ることのできる専門家の需要が急速に増大している」と述べた。
テクノロジー分野で給与が増えているのは、セキュリティ関連の職種だけではない。5月初めに人材会社Reedが発表した調査では、需要のあるプログラミングスキルの給与も急上昇していることが明らかになった。増額幅が最も大きかったのは「Java」プログラマーで、3年間で41%増加した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。