LinkedInが発表したレポートで、データサイエンスやその関連スキルを必要とする職種の人材が増えていることが明らかになった。データに関するノウハウへの需要が高まっているほか、さまざまな分野のエンジニアも増えている。
LinkedInが行った、急増している新興の職種に関するこの分析は、過去5年間に米国でフルタイムの仕事に就いていたことを示す公開プロフィールを持つすべてのメンバーを対象としたものだ。LinkedInは、各職種の構成割合と、2015~2019年にかけての年平均成長率を計算した。
数が急増している職種のトップ5は次の通りだ。
- 人工知能(AI)スペシャリスト。LinkedInのデータによれば、この職種は過去4年間、年平均成長率74%のペースで増加している。この仕事には、機械学習、ディープラーニング、TensorFlow、Python、自然言語処理などのスキルが必要とされる。この職種の人材を雇用している主な業界は、コンピューターソフトウェア業界、インターネット業界、IT業界、高等教育、家電業界などだ。
- ロボット工学エンジニア。LinkedInによれば、過去4年間のこの職種の年平均成長率は40%だった。この職種の業務はソフトウェア関係とハードウェア関係でかなり異なるが、LinkedInのレポートに掲載されていたスキルの多くは、ロボティックプロセスオートメーション(RPA)などのスキルだった。
- データサイエンティスト。LinkedInによれば、データサイエンティストの過去4年間の年平均成長率は37%だった。LinkedInは、統計学者などの既存の職種に就いていた人材の一部が、データ関連の職種に変わってきているとも指摘している。この職種の人材が持つスキルには、機械学習、データサイエンス、Python、R、Apache Sparkなどがある。
- フルスタックエンジニア。フルスタックエンジニアは、過去4年間で年平均35%増加した。この職種は新しいものではないが、すべてのスタックを見渡して考えることができる開発者は貴重だ。この仕事に特有のスキルには、React.js、Node.js、JavaScript、AngularJS、CSSなどが挙げられている。
- サイトリライアビリティエンジニア。この職種は年平均34%で増加している。この職種に必要なスキルは、クラウドエンジニアやフルスタックエンジニアなどに移行できるが、その仕事はわかりやすいもので、 アプリを利用できる状態に保ち、効率を維持することだ。重要なスキルには、Amazon Web Services(AWS)、Ansible、Kubernetes、Docker Products、Terraformなどがある。
LinkedInのレポートに掲載されていた、ランキング6位以下の職種は以下の通りだ。
- カスタマーサクセススペシャリスト
- セールスデベロップメントリプレゼンタティブ(SDR)
- データエンジニア
- ビヘイビオラルヘルステクニシャン(LinkedInによると、多くは自閉症や行動障害の患者などに関わることを専門としている)
- サイバーセキュリティスペシャリスト
- バックエンド開発者
- 最高売上責任者(CRO)
- クラウドエンジニア
- JavaScript開発者
- プロダクトオーナー
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。