VMwareは米国時間4月14日、アプリケーション開発を支援する「Tanzu」ポートフォリオについて、一連の製品アップデートをリリースした。また、「vRealize Operations Cloud」についても、ハイブリッドまたはマルチクラウド環境において一貫性のある運用ができるようにする。
Tanzuポートフォリオは3月にリリースされ、モダンアプリケーションを構築・管理するツールのパッケージを提供する。最高経営責任者(CEO)のPat Gelsinger氏がリリース時に語ったところによると、VMwareの目標は「顧客のデジタル変革(DX)を可能にするユビキタスな中央インフラストラクチャー」になることだという。
「Tanzu Application Service(TAS)2.9」は一般提供が開始され、一部の.NETアプリケーションなど、プラットフォームで実行できるワークロードの数が増えた。TASの前身は「Pivotal Application Service(PAS)」だが、VMwareによる27億ドルでのPivotal買収が完了後に改称された。
「Kubernetes」向けTASは現在ベータ版で、「Cloud Foundry」「Istio」「Envoy」の要素を取り入れた。設置面積が小さくなり、エッジロケーションなど、企業がTASを稼働させられる場所の点で、柔軟性が高まっている。
「Tanzu Build Service(TBS)」も現在はベータ版で、コンテナーの作成や管理、制御を自動化する。
今回のアップデートでは、インフラ面の新機能も提供される。「Tanzu Kubernetes Grid(TKG)」の一般提供が始まり、顧客があらゆるインフラにマルチクラスターのKubernetes環境をインストールして実行するのに役立つKubernetesランタイムが提供される。また、「Tanzu Kubernetes Grid Integrated Edition(旧「VMware Enterprise PKS」)1.7」も、一般提供された。新バージョンは、セキュリティや設定の機能がさらに追加されている。
一方、クラウド管理に関しては、「vRealize Operations Cloud」の一般提供が開始された。「VMworld 2019」で発表されたこのSaaS製品によって、プライベートクラウドとハイブリッドクラウド、パブリッククラウドを横断した可視性がもたらされる。また、自動的かつ継続的なパフォーマンスの最適化や、インテリジェントな修復機能、コンプライアンスの統合といった、「VMware vRealize Operations」がオンプレミス環境で実現しているものと同じ能力が実質的にもたらされる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。