大手自動車メーカーのFordとGoogleが米国時間2月1日、戦略的なパートナーシップを発表した。Fordはデジタル変革における最新の取り組みとして、Google Cloudの人工知能(AI)や機械学習(ML)、データアナリティクスなどのテクノロジーを活用する。GoogleはFordの推奨クラウドプロバイダーとなり、Fordはデジタル変革やコネクテッドビークルシステムにGoogleのテクノロジーを採用する。
6年にわたる提携の一環として、「Ford」車と「Lincoln」車は2023年以降、「Android」を搭載し、Googleのアプリやサービスが組み込まれるようになる。Fordによると、Androidの移行までは「Ford SYNC」インフォテイメントシステムの提供を続けるという。
また両社は、パーソナライズされたコンシューマーエクスペリエンスの開発などにフォーカスした新たなコラボレーショングループ「Team Upshift」を立ち上げる。こうしたコンシューマーエクスペリエンスとしては、コネクテッドビークルからのデータに基づくオーナーへの特典提供や、小売店での新たな購入オプションの提示、リアルタイムでのメンテナンス推奨通知などが想定される。
両社は、Fordの製品開発をモダナイズし、GoogleのAIを利用した作業員の訓練や組立ラインの検査を含む、製造とサプライチェーン戦略の強化でも協力していく。
Google Cloudの最高経営責任者(CEO)Thomas Kurian氏は、両社のコラボレーションは「今までになかったタイプのもの」だとし、「Fordと自動車業界の双方を変革することを約束する」と述べた。
Kurian氏は、ドライバー向けのサービスが現時点での最優先事項だとした上で、「Ford車にAndroidシステムを統合する複数の方法について、われわれはFordとともに取り組んでいる」と述べた。
Fordは、パートナーシップを締結した大きな要因として、AIやML、データアナリティクス分野におけるGoogleのリードや、Android OSの堅牢性を強調した。
Fordの戦略およびパートナーシップ担当バイスプレジデントDavid McClelland氏は、「この共創チームは、業界において真にユニークで特別なものとなる」とし、「当社のモダナイゼーションの取り組みの限界を押し広げる」とコメントした。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。