NECは、ポリ袋/ゴミ袋の製造販売を行う日本サニパックがインドネシアの生産拠点に「NEC 遠隔業務支援サービス」を導入したと発表した。これにより、現地の作業者と日本の技術者の間でリアルタイムに映像や音声をつなぎ、遠隔から現地の業務を支援することが可能となる。
導入したサービスは、スマートグラス5台を用いて3月から稼動しており、現地作業者900人の製造工程と品質管理工程における業務を視認しながら支援している。
生産現場での利用の様子(出典:NEC)
同社はコロナ禍で人の移動が制限される中、日本から海外の生産拠点に出張し、業務支援を行うことが困難になっていたという。ウェブ会議システムなどを通じて、拠点をまたいだ情報共有を図ることはできるものの、製造過程の作業や設備の状態といった現場を視認しながら技術を指導することはできなくなっていた。
NECソリューションイノベータが2016年に開発したNEC 遠隔業務支援サービスは、作業者用の端末としてスマートグラスを利用することで、ハンズフリーでの現場作業の共有が可能となる。業務の支援者は、共有されている映像に文字や矢印を加えて指し示すなど、AR(拡張現実)を活用し、音声だけでは伝わらない細かいコミュニケーションが可能になるとしている。