三井住友フィナンシャルグループ(SMBCグループ)と日本総合研究所(日本総研)およびNECは、量子コンピューターの技術評価・検証と研究成果について発表した。
3社は、2020年2月から共同で量子アニーリングの実用性検証を行っており、機械学習や組み合せ最適問題への応用に関する成果を挙げている。
例えば、不正検知の機械学習では、不正の学習データ入手が困難であるという現状がある。これに対し、量子アニーリング利用により、実在しないが確からしい学習データを機械的に生成可能で、検出できた不正取引の割合が3~6%向上したという。
また、ストレステストや業務の効率化では、各種経済指標を調整するための手作業に時間を要しているという現状に対し、作業時間を約6分の1に短縮できたという。
今回の技術的成果については、関連する学会・研究会への発表を行い、量子ソフトウェア開発の発展にも貢献していく予定だ。