富士通は、製造業におけるグローバル競争力強化およびデジタルトランスフォーメーション(DX)分野の強化に向けて、Siemens Digital Industries Softwareと協業することで合意した。
富士通はこの協業を通して、Siemensの製品ライフサイクル管理システム「Teamcenter」や製造オペレーション管理システム「Opcenter」をはじめとするポートフォリオ「Xcelerator」を日本市場向けに再販する。さらに、富士通の製造業向けソリューションおよびサービス「COLMINA(コルミナ)」とも組み合わせて提供していく。
また富士通は、設計と製造のものづくり情報をシームレスにつなぎ、製品の市場投入までの時間短縮と生産性、品質の向上を実現する3D-BOP機能をSiemensの技術支援を受けて開発する。3D-BOPは、形状データを設計情報、組立情報、製造実績情報などとひもづけて管理する機能で、7月から日本市場向けに提供する。その後、日本での実績をもとに、グローバルでの提供・保守体制を強化し、2022年4月から欧州、北米、アジアへとサービス提供を順次拡大していく予定だ。
両社は、富士通がこれまで培ってきた製造業におけるノウハウやものづくりをサイバー空間で再現するサイバーフィジカルシステムの導入実績と、グローバルで広く利用されているSiemensの製造業向けソリューションにより、グローバルでの各拠点や各工程で個別に管理されているものづくり情報をシームレスに連携していく。
これにより、市場変化へのスピーディな対応を可能とし、製造業の競争力強化とDX加速、および持続可能な開発目標(SDGs)達成に向けた取り組みを支援していく。