Google Cloudと先物取引所運営大手CME Groupは米国時間11月4日、10年間の戦略的提携関係を発表した。その一環としてGoogleはCMEに10億ドル(約1100億円)を出資しているという。CMEは2022年より、同社の技術インフラをGoogle Cloudに移行する。CME Groupは100年の歴史を持つ企業だ。
CME Groupはまず、データおよびクリアリングサービスを移行し、最終的には全市場をクラウドに移す計画だ。スムーズに移行するため、顧客と密接に連携し、段階的なアプローチを取るとしている。また、このパートナーシップによって、CME Groupは新たな製品やサービスをより早く提供できるようになると述べている。
CME Groupの会長兼最高経営責任者(CEO)Terry Duffy氏は声明で、「当社はGoogle Cloudとの長期的関係により、テクノロジーで先物市場を変革し、すべての市場参加者のためにアクセス拡大と効率の改善を図る」と述べた。
Google Cloudは、いくつかの主要な業界をターゲットとしており、金融サービスはその1つとなる。この業界では、クラウドの活用を進め、新たな機能を実現しようとする動きがますます活発になっている。
CME Groupは、Google Cloudを活用し、市場参加者のアクセス拡大、コストの最適化、新規ユーザーの容易なオンボーディングを実現するとしている。また、Google Cloudのデータ分析と機械学習ツールも活用する。さらにGoogleと共同で、リスク軽減ツールや分析サービスなどの新製品の開発を行う。
Google Cloudによる10億ドルの出資は、CME Groupの議決権のない転換優先株式の取得というかたちで行われた。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。