米国土安全保障省、サイバーセキュリティ人材の確保や育成強化に向けた新システム

Liam Tung (ZDNET.com) 翻訳校正: 緒方亮 吉武稔夫 (ガリレオ)

2021-11-18 16:01

 サイバーセキュリティで重要な役割を担う米国土安全保障省(DHS)が、連邦政府で働くサイバーセキュリティ専門家の採用、育成、再訓練を効率化する新しいシステム「Cybersecurity Talent Management System(CTMS)」(サイバーセキュリティ人材管理システム)を発表した。

 サイバーセキュリティの専門家への需要は極めて高く、そのような人材は高額な報酬を得られる場合もある。サイバーセキュリティ人材市場がひっ迫する中、DHSは新しい人材採用システムを導入する。

 DHSは連邦政府の一機関だが、米国の重要インフラに対する大規模なサイバー攻撃への対応で特別な役割を担う。DHSは、ミッションクリティカルなサイバーセキュリティのポストに人材を雇用し、維持する上で、この新システムが役に立つことを期待している。2022年に優先度の高い職務で150人を採用することを目指しているという。

 「DHSはCTMSを活用することで、確かな能力に基づく応募者の選別、他の組織より優れた報酬、採用までにかかる時間の短縮を実現し、ミッションクリティカルなサイバーセキュリティ職の人材を確保できるようになる」(DHS)

 DHSはCTMSを利用し、まずサイバーセキュリティ・インフラセキュリティ庁(CISA)とDHSの最高情報責任者(CIO)オフィスの「優先度の高い」職の人材を雇用する。2022年には、サイバーセキュリティのミッションに関わるDHSの複数の機関で、DHSのサイバーセキュリティサービスの職を採用できるようになる。

 DHSは現在、インシデント対応、リスク分析、脆弱性の検出と評価、インテリジェンスおよび調査、ネットワークおよびシステムエンジニア、フォレンジック、ソフトウェア保証などのサイバーセキュリティ職を採用しようとしている。

 DHSのAlejandro N. Mayorkas長官は、「CTMSは、基本的にDHSが、一流の多様なサイバーセキュリティ人材を採用、育成、再訓練する手段を再考するものだ」とし、「私たちの国家が進化する脅威の現状に直面する中、従来の雇用ツールのみに頼ってミッションクリティカルな人材を確保することはできない。この新システムは、DHSがサイバーセキュリティのプロフェッショナルを獲得するための競争力を高め、重要なサイバーセキュリティのミッションで需要に応じられるよう、十分な敏しょう性を維持できるようにするものだ」と述べている

 Joe Biden政権は、早期からサイバーセキュリティを重要事項としてきた。DHS、特にCISAは、サイバーセキュリティを強化するための大統領令によって、サイバーセキュリティの重要な役割を与えられている。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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