富士通と英Botanical Water Technologies(BWT)は、植物由来の飲用水取引を可能にする水取引プラットフォーム「Botanical Water Exchange」に関する契約を締結し、11月8日に構築を開始した。2022年4月からBWTが提供する予定だという。
BWTは、食品工場で野菜や果物の圧縮時に発生する従来廃棄されていた水分を植物由来の純水「Botanical Water」として精製する技術を持っている。飲用水の確保が困難な地域にBotanical Waterを販売するとともに一部を無償で提供している。
今回構築するプラットフォームには富士通のブロックチェーンソリューション「FUJITSU Track and Trust」を用いて、Botanical Waterの精製、販売、購入、配送、利用といった工程における高いトレーサビリティーを実現する。これにより、濃縮ジュース工場や砂糖工場、アルコール蒸留所、飲料メーカーなどさまざまな企業がBotanical Waterを売買できる市場を形成し、安全な水取引を実現する。
FUJITSU Track and Trustは、ブロックチェーン技術を含む富士通のノウハウなどに基づいて、透明性の高いプラットフォームを実現する。ブロックチェーン技術をビジネスに活用する際に必要となる認証やユーザー権限管理に加え、ユーザーインターフェース(UI)、インフラ、ネットワークなどの幅広い知見と高度な技術、長年培ってきた業種業務ノウハウを統合し、アジャイル手法を用いて、ユーザーのビジネスに合わせたプラットフォームをスモールスタートで構築することができる。
今回のケースでは、さまざまな輸送ネットワークにプラグインする機能として、輸送やサプライチェーンのトラッキング、水のダイナミックプライシング、ウォータークレジットのトラッキングや実装を提供する。