IBMは米国時間1月24日、2021会計年度第4四半期(12月31日締め)の決算を発表した。予想を上回る業績を達成したことで、株価が時間外取引で上昇した。マネージドインフラサービス事業をKyndrylとして分社化後、初の決算報告となり、ハイブリッドクラウド事業の売上高が2ケタ増を達成したことを強調した。
売上高は前年同期比6.5%増の167億ドル、非GAAPベースの1株当たり利益は3.35ドルだった。
アナリストは売上高を159億8000万ドル、1株当たり利益を3.14ドルと予想していた。
ハイブリッドクラウドの売上高は、前年同期比16%増の62億ドル。通年では、前年比20%増の202億ドルだった。
最高経営責任者(CEO)のArvind Krishna氏は声明で、「第4四半期はハイブリッドクラウドの導入が、ソフトウェアとコンサルティングの成長を後押しし、売上高の増加につながった」と説明した。「第4四半期の業績は、2022年に1桁台半ばの売上増を維持し、堅調なキャッシュフローを確保するという目標達成に向けて、自信をもたらすものだ」(同氏)
同社は2021年にマネージドサービス事業を切り離した一方、人工知能(AI)とハイブリッドクラウドへの注力を強化するために、多くの投資を行った。
シニアバイスプレジデント兼最高財務責任者(CFO)のJames Kavanaugh氏は声明で、「2021年に、研究開発費の増額やエコシステムの拡大、またハイブリッドクラウドとAIの能力を強化するために15社を買収するなど、将来に向けて引き続き投資した」と述べた。
同社は第4四半期に報告セグメントを変更し、ソフトウェア(ハイブリッドプラットフォーム&ソリューションとトランザクション処理)、コンサルティング(ビジネス変革、テクノロジーコンサルティング、アプリケーション運用)、インフラ(ハイブリッドインフラ、インフラサポート)、ファイナンシング(顧客金融と商業金融)の業績をそれぞれ報告した。
ソフトウェア事業の売上高は8.2%増の73億ドルだった。同事業に含まれるハイブリッドプラットフォーム&ソリューションは7%増。その内訳は、Red Hat(19%増)、オートメーション(13%増)、データ&AI(1%増)、セキュリティ(2%減)となる。
また、ソフトウェア事業内のトランザクション処理は11%増、ハイブリッドクラウドの売上高は22%増だった。
コンサルティング事業の売上高は、前年同期比13.1%増の47億ドル。同事業内では、ビジネス変革が18%増、テクノロジーコンサルティングが14%増、アプリケーション運用が6%。コンサルティング事業のハイブリッドクラウドの売上高は31%増だった。
インフラ事業の売上高は前年同期比0.2%減の44億ドルだった。同事業内ではハイブリッドインフラが横ばいで、そのうち「IBM Z」が6%減、分散型インフラが5%増だった。
さらに、インフラサポートが前年同期比1%減。また、インフラ事業のハイブリッドクラウドの売上高は12%減となった。
ファイナンシング事業は29.4%減の2億ドルだった。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。