電通国際情報サービス(ISID)とみずほ情報総研は3月16日、地域金融機関向けの融資支援システム「BANK・R」に、「中小企業金融円滑化法」に対応した追加機能を開発し、3月29日より提供を開始すると発表した。
中小企業金融円滑化法は、中小企業者などに対する金融の円滑化を図るための臨時措置関連法として2009年12月4日に施行された法律で、資金繰りが苦しくなった中小および零細企業を救済するため、借り手から申請を受けた金融機関はできる限り返済条件の見直しに応じるよう努めなければならないという努力義務を定めている。
同法律の趣旨は、地域金融機関が借り手である中小および零細企業と一体となって経営改善に取り組み、地域経済の回復と活性化を図ることにある。これまで、返済猶予などの貸し付け条件変更を求める企業には、条件変更に先立ち経営改善計画の策定が義務づけられていた。しかし、同法では経営改善計画の策定は最長で1年間猶予される。この間、金融機関は企業と足並みをそろえて経営改善計画を作ることになり、体制整備、計画の進捗管理、報告書類作成など、その対応負荷は非常に大きいものになると考えられている。このような背景から、地域金融機関においては、融資先企業の情報を有効に活用し、戦略的に経営支援や事業支援を行うためのシステム基盤が求められている。
この背景のもと、ISIDとみずほ情報総研では、融資支援システムBANK・Rの「電子稟議システム」への追加機能として、中小企業金融円滑化法に対応する機能を開発したという。新機能として、中小企業金融円滑化法で求められる報告資料作成に必要な申込内容の類型化、および融資申込における謝絶、取下げの理由と承認決裁の証跡記録などを管理する「融資申込案件受付管理機能」、また融資先企業の実現性の高い抜本的な経営再建計画の策定における進捗や交渉履歴の記録を管理する「交渉履歴管理機能」などが追加されたとしている。
これにより、必要なデータをシステム上に蓄積することで、各営業店から月次でデータを収集するといった報告書の作成体力や経営再建計画の進捗状況等の管理負荷を削減するという。また、融資申込において証跡記録機能は、コンプライアンスの観点からも有益な機能だとしている。さらに、蓄積されたデータの活用によって、融資先企業の経営や事業を多面的に評価、支援することが可能になるという。
今回の追加機能は、要件定義および基本設計をISIDとみずほ情報総研が共同で行い、システム開発をISIDが担当した。両社は、今後もBANK・Rのさらなる機能強化を計画しており、金融機関が、融資先企業と長期的な信頼関係を築いて豊富な顧客情報を蓄積し、質の良い金融サービスを提供する新たな地域密着型のビジネス展開として、戦略的なリレーションシップバンキングの実現を支援する機能を提供していきたいとしている。
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