米Novellの上級副社長兼最高マーケティング責任者(CMO)&チャネル・チーフのJohn Dragoon氏が来日し、同社のクラウドへの取り組みについて解説した。軸となるのは「Intelligent Workload Management」(IWM)と呼ばれる戦略だ。
Dragoon氏は「ノベルの理想像は一貫して不変。それは、すべてのプラットフォームにわたり、相互接続性を確保し、コスト、管理の複雑性、危険性を低減化することだ。このような活動を継続するなかで、我々はIWMという新たな分野で大きく先行することを目指している」と述べた。
John Dragoon氏
同社は、アプリケーション、ミドルウェア、OSを、ビジネスサービスを達成するための包括的な単位「ワークロード」と位置づけている。IWMは、物理環境、仮想環境、クラウド環境にまたがって、セキュリティと法令順守を実現しながら、ポリシーに基づいてワークロードを管理し、最適化する技術だとされる。同氏は、IWMの実現は21世紀のコンピューティングが抱える課題への対応策であると強調する。
同氏はまた、クラウドが勢いを増している流れのなか、クラウドとともにアイデンティティ管理がきわめて重要な技術になると指摘。これは、同社がIDCやGartnerなどの調査を基にした次のような予想を背景にしている。2010年現在、世界の企業向けワークロードの実態は、その82%が物理環境で、仮想環境は16%、クラウド環境は2%にすぎない。2015年になると、クラウド環境は20%に伸びるものの、仮想環境は45%、物理環境は35%だという。必ずしもクラウドだけを追いかけていれば良いという状況ではないと同社は判断している。「要するに、ノベルはクラウドに特化するのではなく、これら3つの環境のどこであれセキュリティと法令順守を確保してコンピューティングを提供していきたい」(Dragoon氏)というのが、同社の戦略だ。
5年後でも、物理環境は35%を占めると予想されている
同社の製品戦略はIWMに準拠したものとなっており、アイデンティティ管理とクラウドが重点化されている。アイデンティティ管理では、6月に投入したアイデンティティ管理製品「Novell Identity Manager 4」が軸になる。これは「セキュリティやアクセス関連のポリシーを維持しながら、物理、仮想、クラウドの3つの環境にまたがってアイデンティティを管理できる唯一の製品」(同社 Intelligent Workload Management担当ディレクター Richard Whitehead氏)だ。
Richard Whitehead氏
また、Whitehead氏は「クラウドには、セキュリティ、プロビジョニング、プロビジョニング状況のレポート、既存環境との統合という4つの重要な要素が必要になるが、Novell Identity Manager 4はこれらすべてに対応している」と語り、銅製品は「Cloud-Ready」になっていると強調する。
また、今年中に発売する「Novell Cloud Manager」は、仮想環境の下でプライベートクラウドを構築、管理する製品だ。同社は、まずプライベートクラウドにより注力する意向。この製品は「新しいビジネスサービスを容易に、そして効率的に実現する。現在および将来に必要とされるデータ容量を可視化し、ITサービスを標準化することができる」(Whitehead氏)という。
Dragoon氏は「NovellはIWMについて、差別化された事業戦略を打ち出しており、パートナーとのエコシステムを発展させながら推進していきたい。当社は財務基盤も強固であり、長期にわたりこの戦略を遂行していくことができると考えている」と述べている。
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