WebLogic新版、Java EE 6とJava SE 7に対応--Oracle DBとの連携機能も高度化

田中好伸 (編集部)

2012-01-25 14:50

 日本オラクルは1月25日、アプリケーションサーバソフトの新版となる「Oracle WebLogic Server 12c」を2月7日から提供することを発表した。WebLogic ServerはOracleが2008年に買収したBEA Systemsが開発していた。

 WebLogic Server 12cは200以上の機能を強化。Java EE 6とJava Platform Standard Edition 7(Java SE 7)に対応している。ウェブアプリケーションを開発するための統合開発フレームワークを標準化して製品として提供する。オープンソース(OSS)やユーザー企業独自の開発フレームワークへの依存度を減らして、コード量や設定ファイル量などの開発作業量を削減できるという。開発や改修のコストを削減、標準技術の利用促進が可能になるとしている。統合開発フレームワークを継続的にメンテナンスすることで、アプリケーション資産を長期的に保護するという。

 「Oracle Database」との連携機能も高度化されている。拡張機能の「Active GridLink for RAC」によってデータベース(DB)層の障害検出と接続管理を自動化している。DBの負荷状況にあわせて動的に処理を振り分ける動的負荷分散、DB障害や構成変更の時にDB接続を自動的かつ即座に追随させる自動的な接続管理ができるという。Oracle DatabaseとWebLogic Serverとの一元管理機能も提供されることで、システム全体の信頼性、スループット、利便性が向上するとしている。

 ミッションクリティカル環境への対応も強化している。高可用性で障害時停止の影響を最小化して、運用停止や障害調査のための停止時間も短縮できるようになっているという。Java SE 7のマルチコアプロセッサ対応機能で性能をさらに拡張することが可能としている。

 価格はプロセッサライセンスと指名ユーザーライセンスの2種類。Standard Editionは1プロセッサ108万7000円、指名ユーザー1人2万1700円。Enterprise Editionは1プロセッサ271万7400円、指名ユーザー1人5万4300円。

 WebLogic Server 12cは、ミドルウェア製品群「Oracle Fusion Middleware」のアプリケーション実行基盤「Cloud Application Foundation」の中核。Cloud Application Foundationは、WebLogic Serverのほかトランザクション処理基盤「Oracle Tuxedo」やインメモリデータグリッド「Oracle Coherence」などで構成されている。

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