日本IBMは7月7日、コードネームで「Viper」と呼ばれていた同社のDBMSの新バージョン「DB2 9」を発表した。
日本IBMソフトウェア事業インフォメーション・マネジメント事業部、事業部長の渡邉宗行氏。
発表会において、日本IBMソフトウェア事業インフォメーション・マネジメント事業部、事業部長の渡邉宗行氏は、「XMLデータベースとリレーショナルデータベースが完全に融合した業界初の第3世代データベース。従来のDB2を強化しつつ、XMLにネイティブ対応することで、新しいアプリケーションエリアとユーザーを開拓していく製品になる」と説明した。
言葉のとおり、DB2 9の最大の特徴は、XMLデータにネイティブ対応し、リレーショナルデータとXMLデータを単一のシステム上で扱えるようになった点である。XMLは多くの業界でデータ交換の標準形式として採用されつつあるが、従来のリレーショナルデータベース(RDBMS)でXMLデータを扱うに当たっては課題が多く、XMLの特徴でもあるデータ構造の柔軟性、もしくはパフォーマンスのいずれかが犠牲になるケースが多かったという。そのため、XMLをそのまま格納でき、データ項目の増減などにも柔軟に対応できるXMLデータベースが個別に利用されるケースも増えつつあるが、従来型のRDBMSとXMLデータベースの双方を管理運用することによるコスト増や開発作業の煩雑化といった問題も発生していた。
DB2 9では、XMLを扱う際の柔軟性は高いもののスケーラビリティやパフォーマンス面で課題の残るXMLデータベースと、機能としては成熟しているもののXMLの扱いは不得手と言われるRDBMSを融合することで、双方の長所を生かしつつ運用管理の一元化、システム間の接続性の向上を実現しているという。
同社が「pureXML」と称するXMLデータへのネイティブ対応により、運用管理コストは約50%削減、開発生産性は約30%向上させることが可能と説明している。また、SQLとXQueryのどちらを使っても、リレーショナルデータとXMLデータの双方を検索できる。いずれの場合も、大幅に改良されたオプティマイザにより高いパフォーマンスを実現しているという。「リレーショナルデータ、コンテンツデータとしてのXML、およびトランザクションデータとしてのXMLのいずれに対するニーズも満たす製品」であると自信を見せる。
そのほか、行単位でのデータ圧縮機能の搭載により、ディスク使用量の削減、およびデータアクセススピードの向上が図られているほか、LABC(Label based Access Control)と呼ばれる行、列レベルでのアクセス権制御機能や暗号化機能の強化によるセキュリティの向上なども行われている。
DB2 9の製品ラインには、個人開発者向けの「Personal」、小規模環境向けの「Express」、中堅規模向けの「WSE(Workgroup Server Edition)」、大規模向けの「ESE(Enterprise Server Edition)」の4種類が用意されている。ライセンス価格は、Personalが5万2600円。Expressが1万8900円/ユーザー、55万5700円/プロセッサ。WSEが3万9900円/ユーザー、114万円/プロセッサ。ESEが10万8900円/ユーザー、55万5700円/プロセッサ(いずれも税別)。ダウンロード版の提供は7月28日、パッケージ版の出荷は9月22日より開始される。
関連情報
-
xfyとDB2が連携--大手ベンダーと組んでxfyを世界に広げるジャストシステムの野望
ジャストシステムは、同社のアプリケーションプラットフォーム「xfy」と、IBMの「DB2」次期バージョンを連携させると発表した。 - IBMが「DB2 Viper」の最終テスト版をリリース
- 日本IBM、ビジネスパートナー向けに次世代XMLデータベースを公開
- IBM、ビジネスパートナーの支援を強化
- 日本アイ・ビー・エム
「データベース/データ管理」 のバックナンバー
-
MS、SQL Server 2008をベースにしたDWHアプライアンスを提供開始
マイクロソフトは、Microsoft SQL Server 2008をベースとしたデータウェアハウスアプライアンス「SQL Server Fast Track Data Warehouse (ファスト トラック データ ウェアハウス)」の提供を6月24日に開始した。 -
Clearpace、クラウドベースの構造化データ向けアーカイブサービス「Rainstor」をローンチ
-
アマゾンのクラウドサービス、顧客の大容量データをHDDで荷受け
-
日本IBM、PL/SQLに対応した「DB2 9.7」日本語版を発表--他社製品からの乗り換え需要喚起を狙う
-
MySQLの生みの親、業界団体Open Database Allianceを設立
- データベース/データ管理 一覧へ »
ZDNet Japan Essential Topic
-
工事進行基準、まだ間に合いますよ!
工事進行基準でなにが変わるのか自信をもって言えますか? -
セキュリティ事件簿
情報セキュリティをおろそかにすると……
企画特集
-
集積度も性能も、業界最高水準のブレードPC
サーバの実装技術を、シン・クライアントへ応用 -
マネジメントの「コラム」と「コネタ」
今日のキーパーソンは誰? -
SOA、BPM、SaaS −今、企業に必要なこと
ビジネス・アプリケーションの今を網羅する特設サイト -
インターネット上の悪意を未然に防ぐには?
ブラウザに備わったセキュリティ機能を徹底解説 -
仮想環境を実現するソリューション特集
仮想化導入時、こんなところ気にしてますか? -
ESBでIT投資の無駄を劇的に解消する
IBM IMPACT 2009を徹底レポート! -
◆エン・ジャパン厳選求人☆毎週更新◆
不況下でも急成長の秘訣とは?注目企業の取組みも公開! -
そのストレージで仮想化に対応できますか?
メリット盛りだくさんのサンのオープンストレージ製品 -
中小企業のセキュリティリスクとは?
導入する側・される側 得するセキュリティ製品 -
ロリポップ!がリニューアル
【第1回】創業者の家入一真氏が語る誕生秘話!! -
ストレージメディア特設サイト開設
仮想化環境において最適なソリューションを! -
【徹底対談】運用管理ツールの賢い使い方
市場背景〜仮想化管理までアナリストが解説! -
パンデミック対策特集
2009年のパンデミック発生から再考する事業継続計画 -
今注目の「サジェスト検索」−デモ掲載中
システムのユーザビリティに革命を起こす技術とは -
セキュリティ&ユーザ事例【SIer Club】
最新のセキュリティ情報と提案事例が満載 -
サーバー監視・運用のコストを削減するには
エージェントレス方式を用いたパトロールクラリスで -
サービス・ドリヴン・データセンター
コスト効果の高いデータセンター構築には? -
エンタープライズにおけるSUSEの強み
次世代データセンターの基盤は11だ。 -
■ストレージ容量50%削減保証■
ネットアップによる削減保証キャンペーン実施中
ZDNet Japanからのお知らせ
- ご回答にはCNET_IDご登録が必要です。
-
1.並列性のための包括的ソリューション
Intel Parallel Studioが、いかにVisual Studioを拡張し、並列プログラ... -
2.Advisor概要
Intel Parallel Advisorについての2分間の概要紹介で、プログラマが自分...
新着企業動向
-
テンダ、若手女性社員を大抜擢し、コンテンツビジネスの新市場を開拓!! -新入社員に必須な...
テンダ -
待ったなし!会計基準の国際化対応 緊急セミナー
NTTソフトウェア -
【isle(アイル)】 共用サーバー初期費+ドメイン費用全額還元キャンペーン(最大27,300円...
GMOホスティング&セキュリティ -
Dojo(道場)
テンダ - 企業動向一覧へ»
サーバやOS、アプリケーションなどの世界ではオープンソーススタンダードが市場を牽引する現在、ストレージの世界でもオープン化の流れが始まっている。
幸い今回は弱毒性で大事には至らなかったが、まだ油断はできない。企業活動を停止すると、大きな経済的損害や社会的信用の低下を招いてしまう。 
