富士ソフトは2月23日、デジタル機器やモバイル端末など、幅広い分野の製品に搭載可能な組み込み向けネイティブXML-DB(Extensible Markup Language database)の新バージョンとして、機能拡張とサポートOSのラインアップを強化した「MISSION ver.1.1 Windows/Linux版」を発表した。2月24日より販売を開始する。
富士ソフトによれば、近年デジタル機器やモバイル端末など組み込み機器の性能が飛躍的に向上したことに伴い、組み込みシステムで取り扱うデータの種類やデータ量が増加、プログラムによるデータ管理を煩雑にしているという。また、データの更新頻度もより高くなっていく傾向にあり、これまで主流であったRDB(relational database)では、データの項目の追加や変更を簡単に行うことができず、多大なコストを要することが課題となっていたという。
同社が2009年12月に発売した組み込み向けネイティブXML-DB「MISSION」は、設計変更がしやすいXML形式を扱い、XML文書の格納や操作をその構造のまま効率的に行うことによって、これらの課題を解決したという。
今回発表した新バージョンは、同社が今後組み込み向けデータベース市場が一層拡大していくことを見込んで、従来の機能を拡張するため開発したものだ。バイナリデータ格納機能の拡張や、更なる高速化と省メモリ化を実現するなど、データベースとしての基本性能を向上させたという。またこれに併せて、対応するOSのラインアップを強化し、「Windows XP・CE版」のほかに「Linux版」を販売する。4月以降には、AndroidやiPhone OS、MAC OS X、μiTRONなどのOSにも順次対応していく予定だとしている。