富士ソフトは2月1日、知能化技術を統合させたヒューマノイドロボット「PALRO(パルロ)」を開発したと発表した。まずは教育機関モデルの販売を3月15日から開始する。
富士ソフトは、経済産業省が推進する知能化ロボットプロジェクトに参画するなど、ロボットの技術研究に取り組んできた。その中で、組み込みソフトウェア開発で培った技術と知能化技術を融合させ、PALROを開発したという。
PALROは、人との自然な会話を行うコミュニケーション知能と、自律移動を実現する移動知能を併せ持つヒューマノイドロボットだ。身長は39.8cmで、体重は1.6kg、名称は「pal=友達」、「ro=ロボット」に由来する。機能拡張を可能にするソフトウェアプラットフォームを搭載しており、人の顔を認識して話相手となるだけでなく、テレビやエアコンの操作もできる。また、インターネットから情報を収集し、ユーザーに情報やサービスを提供するパーソナルホームコンシェルジュとして成長させることが可能だという。アプリケーションの開発には、オープンアーキテクチャを採用し、専用ライブラリを提供することで機能拡張をサポートするとしている。
富士ソフトは、PALROの顧客対象として、ロボット愛好家から、学生、シニア層まで幅広く設定しているが、まずは教育カリキュラムにおけるニーズが高い教育機関に照準を合わせた教育機関モデルを先行販売する。同モデルの提供価格は29万8000円。コンシューマーモデルの価格は未定だが、2010年度中に販売を開始する予定。富士ソフトでは、初年度で1000体の販売を目指すという。