米MicroStrategyは1989年に設立された、ビジネス・インテリジェンス・プラットフォームを提供する企業だ。国内でも2003年よりビジネスを展開している。今回、同社Worldwide Sales and OperationsバイスプレジデントのPaul Zolfaghari氏の来日に併せ、同社について聞くことができた。
MicroStrategyは従業員数1,400名と小規模な企業ながら、その製品は、米国ではeBay、国内ではマルイなど大規模導入の実績を豊富に持つ。また、OEMでJDEdwardsのレポーティングに採用されているなどもしている。
Paul Zolfaghari氏によれば、MicroStrategyの強みはビジネスインテリジェンス(BI)の5つの分野―Scorecards & Dashboards・Enterprise Reporting・OLAP Analysis・Advanced & Predictive Analyses・Alerting & Proactive Notification―を単一の製品として持っていることという。「競合他社のように、買収や製品統合によるつぎはぎのBIシステムではない。全て自社開発の真に統合されたプラットフォームであることが特徴」(Paul Zolfaghari氏)。
MicroStrategyが目指すのは、企業内に分散した情報やシステムの情報を一元的に収集し、これを横断的に分析可能なしすてむ。同社ではこれを「Enterprise BI」と呼ぶ。
現在の企業においてユーザーは、ERPはERPの、HRMはHRMのと、それぞれのシステムのレポーティング機能をもって分析を行い、意志決定のベースとしている。この場合、例えば、「コスト」や「売り上げ」といったものの定義がシステムごとに違うことがある。このような状況ではある部門からの報告とほかの部門からの報告を比べて、こちらの部門のほうが収益性が高いので投資を強化しよう、といった決断も果たして正しいと言えるかどうかわからないことになる。
そこで、同社では全てのシステムのデータを一度ウェアハウスに集め、ここから分析・レポーティングを行うという手法を取る。これにより、企業内の計測、分析の対象や方法をワンバージョンを元にして行い、正しい意志決定につなげたいというわけだ。もっともこうした考え方は現在のBIベンダが多く取る物だ。しかし、同社では特定のデータモデルに依存しないこと、あらかじめ定義されたテンプレートを元にしたソリューションに比べてカスタマイズ性に優れること、そしてユーザーがブラウザベースで自由に、容易にカスタマイズできること、そして同社がBIにのみ注力していることを差別化ポイントとする。
特にユーザーがブラウザベースで自由に、容易にカスタマイズできることという点は魅力的だ。同社の最新プラットフォームであるMicroStrategy 8でも、U.I.改善によるユーザーの操作性が強化されている。国内でも数千人規模の企業において、システム部門が3つのテンプレートを作成、これを元に経営から営業の現場までのレポーティングをカバーする事例があるという。
これまで、BIによるレポーティングといえば、そのテンプレートを製作するためのエンジニアが数百種類のテンプレートをメンテナンスするといったことが多かった。同社の製品はこの「テンプレート地獄」から救ってくれるソリューションとなりうるのかもしれない。
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