日本IBMは7月12日、米オラクルのデータベース・サーバ増強時に最適なCPUの数量を検討・提案するサービスを開始した。日本IBMのUnixサーバ「IBM eServer pSeries」の仮想化機能である「Virtualization Engine」を活用して、1つのCPUを複数のシステムに論理分割する。
サーバの性能向上を実施する時は一般的に、1台のサーバ内部にCPUを増設して行く「スケール・アップ」か複数のサーバを連動させる「スケール・アウト」のいずれかの方法が採用されるが、データベース・サーバの場合、データ処理量の増加を考慮して、必要以上のCPUで稼動させている企業が多い。そのため、投資対効果の点で必ずしも最適なサーバ構成になっていないケースが見られる。
このような問題に対応するため、日本IBMは、データベース・サーバを構築する企業に対して、eServer pSeriesを活用して、最適なCPUの数量を検討・提案していく。同社の試算によれば、他社のUnixサーバからeServer pSeriesに切り替えると、他社製Unixサーバを使い続けるよりも、初期費用を約3割削減できるという。
Virtualization Engineは、1つのCPUを最大10個までシステムの論理分割が可能。また、システム間でコンピュータ資源を動的に配分することもできる。同社は、この機能により複数の他社製UnixサーバをeServer pSeries1台に統合すれば、更なるコスト削減が見込めるとしている。