サンフランシスコ発--Hewlett-Packard(HP)は、同社のNonStopサーバ製品にLinuxを搭載する取り組みのなかで、複数の大学との共同作業を開始した。NonStopサーバは、使われるケースは非常に少ないものの、かなりのハイエンド用途を狙った製品である。
NonStopサーバでは、4プロセッサのモジュールを内部で結合し、大規模なシステムを構成することが可能だ。同サーバは、Nasdaqの取引システムのような負荷の高いタスクを処理する目的で利用されている。現在、NonStopサーバは「NonStopカーネル」と呼ばれるOSを利用している。だが、HPは今年に入って、NonStopサーバにIntelのItaniumプロセッサを搭載し、同製品をメインストリームに近づける作業を開始した。
現在HPは、このソフトウェアのメインストリーム化が可能かどうかを調べているところで、従来のNonStopカーネルと完全に入れ替えるかどうかについては確約していない。HPのオープンソース/Linux部門の責任者で、5月からはNonStopエンタープライズ部門の責任者も務めているMartin Finkは、米国時間9日に「LinuxLinuxWorld Conference and Expo」で行った講演のなかで、このLinuxに関する動きを発表した。
「われわれは、NonStopサーバを世界各国の一流大学に寄贈していく。これらの大学の助けを借りることで、われわれはユーザーが毎日利用しているLinuxカーネルとLinuxのなかに、興味深い新機能を実現することができるだろう」(Fink)
Linuxはすでに、HPのIntegrityシリーズを含む他の多くのItanium搭載サーバで動いている。
HPはまた、200種類のオープンソースパケージをNonStop製品用に移植したことも発表した。Finkによれば、同社は今年末までに合わせて500種類のパッケージを移植するはずだという。
Linuxとハイエンドサーバ製品の組み合わせに挑戦しているのはHPだけではない。IBMは何年も前から同社のメインフレーム「zSeries」へLinuxを移植する作業に取り組んでいる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ