インテルは7月27日、デスクトップPCおよびノートブックPC向けのデュアルコアプロセッサ「インテルCore 2 Duoプロセッサー」および「インテルCore 2 Extremeプロセッサー」を発表した。デスクトップ向けプロセッサは開発コード名「Conroe」(関連記事)とされていたもので、ノートブック向けプロセッサは「Merom」(関連記事)と呼ばれていたものだ。
Core 2プロセッサファミリーは、アーキテクチャとして「Coreマイクロアーキテクチャ」を採用している。インテル 代表取締役共同社長の吉田和正氏は、インテルが1993年にi486マイクロアーキテクチャからP5アーキテクチャへ移行し、Pentiumプロセッサシリーズが始まったことについて触れ、Core 2プロセッサとCoreマイクロアーキテクチャがPentium登場と同等のインパクトがあるものだとした。
Core 2プロセッサを披露するインテルの吉田共同社長
吉田氏はまた、「現在のPCで求められているのは、性能だけではない。電力効率も非常に重要だ」と述べ、Coreマイクロアーキテクチャが性能と電力効率の両方のニーズに応えるものだと説明している。
Coreマイクロアーキテクチャには、5つの新機能が加わっている。それは、「インテル ワイド・ダイナミック・エグゼキューション」「インテル スマート・メモリー・アクセス」「インテル アドバンスド・スマート・キャッシュ」「インテル インテリジェント・パワー機能」「インテル アドバンスド・デジタル・メディア・ブースト」だ。
ワイド・ダイナミック・エグゼキューションには、同時に発行・実行できる命令数が、これまでの3つから4つへとなったワイドパイプ機能と、頻繁に使われる2つの命令をマクロ化し、1つの命令として実行できるマクロフュージョン機能が備わっている。
スマート・メモリー・アクセスは、CPUとメモリの処理のタイムラグを少なくするため、メモリが処理を実行する従来の順序を飛ばし、後の命令を待たせることなく実行させるというものだ。
アドバンスド・スマート・キャッシュは、これまでのデュアルコアプロセッサでは共有されていなかったコア間のキャッシュを共有化し、それぞれのコアがL2キャッシュにフルアクセスできるようにしたもの。2つのコアのワークロードが不均等な場合に、効率よくキャッシュメモリを使えるのが特徴だ。
インテリジェント・パワー機能は、コアごとに電力状態を変更させたり、作業時でも低電力モードに変更したりすることで、電力を削減させるもの。また、アドバンスド・メディア・ブーストは、128ビットの命令セットを一度のクロックサイクルで処理できるようにし、実行速度を倍増させるものだ。
このような新機能が加わったアーキテクチャを採用するCore 2シリーズは、「性能と電力効率が大幅に良くなった」と、インテル マーケティング本部長の阿部剛士氏。同氏は、ベンチマークテストの結果を示し、デスクトップ向けのConroeでは、新プロセッサのE6700搭載システムと従来のPentium D 960搭載システムを比較した場合、性能が約40%向上し、電力効率は約3倍となったこと、またノートブック向けのMeromでは、新プロセッサT7600およびT5600と従来のPentium M 780および750を比較した場合、性能が倍増し、電力効率は約2.6倍となったと説明した。
ノートブック向けのMeromでは64ビットコンピューティングがサポートされるようになった。インテルのノートブック向け製品で64ビットがサポートされるのは今回が初めて。なお、インテルではこれまで「EM64T」と呼んでいた64ビット拡張機能を、これより「インテル 64テクノロジー」と呼ぶようになった。機能的な変更はない。
競合のAMDと性能競争を続けるインテルだが、阿部氏は「性能については今後も激しい戦いを続けることになると思うが、今の段階では十分にインテル製品が勝っている」と述べている。一方吉田氏は、「競合との性能競争よりも、PC市場を活性化させることが一番重要だ。PCの技術を広め、その上にアプリケーションやサービスをのせることでユーザー体験をより豊かにすることがわれわれの役目。インテルの方針として、競合対策を考えるより、市場を拡大させることが一番のフォーカスだ」とした。
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