日本HPからAMD搭載タワー型サーバ--3万円台で日本はどこまで元気になれるか

藤本京子(編集部)

2007-04-12 18:54

 日本ヒューレット・パッカード(HP)は4月12日、AMD製プロセッサ搭載のタワー型サーバ「HP ProLiant ML115」を発表した。AMD製プロセッサ搭載のタワー型サーバを提供するのは、HPとしては初めてとなる。

 HPは1月に、2007年のx86サーバ事業の施策として、「日本を元気にするサーバ」というスローガンを打ち出してしる。このスローガンの下、HPでは「HP ProLiant ML110/ML150 まるごと半額キャンぺーン」を実施するなどして、同事業を強化してきた。半額キャンペーンにおける2007年第1四半期の販売実績は、「前年同期比でML110は64%、ML150は53%成長した」と、同社 エンタープライズストレージ・サーバ統括本部 インダストリスタンダードサーバ製品本部 プロダクトマーケティング部 部長の橘一徳氏は述べている。

橘一徳氏 ML115について説明する日本HPの橘一徳氏

 新製品となるML115は、「『日本を元気にするサーバ』スローガンをさらに進める製品だ」と橘氏。半額キャンペーンの結果、「エントリーサーバ導入においては、顧客は価格に敏感であることがわかった」(橘氏)ことから、ML115の最少構成価格は3万円台を実現した。

 ML115は、オンボードSATAコントローラを標準搭載しており、RAID 5の構築が可能なほか、PCI Express x16といった高速PCIスロットも備えている。また、遠隔管理機能カードの「HP Lights-Out 100c リモート マネジメント カード」もオプションで装着可能だ。

 Lights-Out 100cは、LANやインターネットを介してサーバのリモート操作ができるというもの。OSの状態に依存せず管理作業が可能で、OSがハングした状態でも遠隔地から再起動できる。橘氏は、「このクラスのサーバでは最高水準の遠隔管理機能だ」としている。

 ML115は、中小企業におけるファイル共用やウェブサーバはもちろん、流通業界の大量一括購入およびPOSストアサーバ、大学をはじめとする教育機関などをターゲットとして販売する。「100%日本HP昭島事業所にて組み立てている。受注から5営業日で納品可能だ」と橘氏はアピールする。

 ML115の価格は3万9900円(税込)からで、4月17日より出荷開始する。HPではML115の発表と同時に「HP ProLiant DL365」と「HP ProLiant ML110」の新価格も発表しており、DL365が30万4500円から28万3500円へ、ML110が5万4810円から4万9980円へと改定された。それぞれ7%、9%の値下げとなる。

 橘氏は、今回の新製品の投入で、「エントリー向けのタワー型サーバの20%程度はAMD搭載製品の売上で占められるのではないか」としている。

ML115 新製品のHP ProLiant ML115。タワー型デスクトップPCと大きさはあまり変わらない

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