日本SGIは1月11日、サーバやストレージなどをコンテナに格納するモジュラー型データセンターの新シリーズとして冷却システムに空冷式を採用した「SGI ICE Cube Air」の販売を開始したことを発表した。価格は個別見積もり、4月からの出荷を予定している。
モジュラー型データセンターは水冷式の「SGI ICE Cube」との2系統になる。ICE Cube Airの外気冷却は高効率のファンを、気化冷却には3層構造のフィルタで冷却効果を調整するシステムを採用している。電力使用効率(Power Usage Effectiveness:PUE)は1.06未満という。気化冷却に用いる水量は毎分約7.6リットルで、水冷式で必要な量の1%ですむしている。追加で直膨式の空調機や冷水冷却装置を設置することもでき、高温多湿の機構にも十分に対応できるという。
ICE Cube Airは、コンテナの大きさや搭載できるラックの数によってスモールとミディアム、ラージの3モデルで構成される。同社製品のほかに19インチの標準ラックに対応する他社製ラックマウントサーバやストレージ、周辺機器を搭載できる。スモールは、高さ2.85m×幅2.84m×奥行き4.2mの大きさで4ラックまで搭載できるエントリモデル。ミディアムは、ICE Cubeの空冷式モデルを再配置したもので、10ラックを搭載可能だ。
ハイエンドのラージは、ミディアムを標準で2台組み合わせたコンテナであり、4コンテナ連結時で最大80ラックまで搭載でき、最大9万7920コアのサーバ、最大143.36ペタバイトのストレージが搭載可能。どのモデルもラックあたりの供給電源容量は35KWとなっている。